サンハートで上映会 地域の魅力、フィルムに 旭区出身俳優が主演
「地元の魅力を知ってほしい」――。そんな思いも込められた映画「鉛筆と消しごむ」の上映会が、サンハートで4月5日に行われた。主演の一人を旭区出身の俳優が務め、旭・瀬谷区の新聞店や飲食店もロケ地として使われた、地域色いっぱいの作品だ。
主演は旭区出身の船ヶ山哲さんと、元AKB48で現在は俳優、モデルとして活動する宮里莉羅さんだ。船ヶ山さん演じる経堂淳平は、過去に暴力事件を起こした男性で、宮里さん演じる間口灯愛は、大学受験に失敗し未来を諦めた女性。偶然出会った2人が、未来のために過去の過ちと向き合う物語となっている。
主題歌は、船ヶ山さんの「パラドックスの嘘」。脚本は同曲から着想を得て作られた。
上映会には170人以上が足を運んだ。上映後には舞台挨拶も行われ、船ヶ山さんらが登壇した。「幼少期を過ごした地元での撮影で、懐かしさも感じながら向き合えた作品だった。より多くの人に見てもらえたら」と語った。
「日常が輝いている」
「知り合いの店などに声をかけて、ロケ先を探した。大変だった」。そう語るのは、ボランティアとして制作に携わった、東希望が丘在住の竹村美紀子さん。制作会社に勤務する知人から、新聞販売店とレストランをロケ地として使用したいと依頼を受けた。
見つけたのが、「ASA三ツ境北部、鶴ヶ峰北部」と「タイレストランサワディーカ」だった。新聞店は経堂の元勤め先、サワディーカは経堂と間口が訪れた飲食店として登場。昨年11月に撮影された。
竹村さんは「みなさん快く協力してくれた。自分としても、地域のいろいろな人と会えて刺激になった」と振り返る。
作品の完成にあたって竹村さんは、「いつも過ごしている日常が、映画になって輝いているように感じる。横浜には中心部だけでなくこんな魅力的な地域があると、知ってもらえたら」と思いを語った。