全国都市緑化かわさきフェア 地元民のパワーを結集 市民3者が手を組み、奔走
3月22日(土)から4月13日(日)に春開催を予定する、国内最大級の花と緑の祭典「全国都市緑化かわさきフェア」。富士見公園・等々力緑地・生田緑地を会場に現在、準備が進行中だが、この行催事を企画・運営するのが、緑化フェアを地域から盛り上げようと川崎市民3人が手を取り設立したTributeKawasaki合弁会社だ。こうした大規模イベントは大手企業がプロポーザルで受託することも多いが、地元ネットワークを生かし奔走を続ける。
中心となる3人は、トビラ(株)(中原区)代表の伊早坂遥さんと(株)カリヨン・カンパニー(高津区)代表の平松あずささん、NPO法人カワサキミュージックキャスト(中原区)理事長の反町充宏さん。普段、伊早坂さんはイベント企画・制作他、平松さんは音楽教室の運営、反町さんは音楽イベントの企画・制作等を各々手がけ、いずれも地域に密着した活動を続けている。
3人が連携することになったのは昨春、委託事業者募集の市のプロポーザルを知った伊早坂さんが「川崎の住民で地元事業者でもある私たちが手を取り合うことで、より市民主体、総参加の催しにできないか」と、知り合いだった2人に声をかけたのがきっかけ。互いの信頼関係から急ピッチで会社を設立しプロポーザルに向け、地元民ならではのアイデアと機動力で企画案を練り受託に至った。ファイナンシャルマネジメントには建築・不動産事業等を行う中原区のジェクト(株)に協力を求め、大規模事業の財務アドバイスを得ながら遂行してきたという。
「忘れられない光景を」
「各メンバーが今までの活動で地域の人・団体と関係を築いており『ここはこの人に関わってほしい』という人がたくさんいた」という伊早坂さん。昨年に実施した秋会期でも、出演者はじめ、企画・運営・施工・運搬まで、地域の繋がりを生かし多くの市民の協力・参加を得られたという。
「5年後、10年後も『忘れられない光景』を作りたい」と話すメンバーら。春開催でも芸術家・岡本太郎の「母の塔」に映像を投影する「TARONight」など、多彩な企画を予定する。3人は「この春しか経験できない緑化フェアにぜひ来て下さい」と呼び掛けた。