源泉徴収票でわかる《リアル年収》企画営業。趣味に使うお金がない……。収入を増やしたい【FPが解説】
読者から寄せられた「年収の額」を大公開。はたしてこの年代・業種で年収が多いのか少ないのか、質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【23歳 企画営業】
【年収いくら?】23歳、企画営業の場合
プロフィール
23歳、女性
企画営業1年目
▼現状
年収:320万円
ボーナス:年俸制のためなし
労働時間:月160時間、残業は月平均6時間
家族構成:本人のみ
【相談内容】生活費や趣味にも満足に使えないので収入が少ないと思います。どのように資産運用すると良いでしょうか?
「企画営業の正社員として勤務して1年目ですが、収入が低く、生活費や趣味にも満足に使えません。資産運用を始められるよう収入を増やしたいと思っています。どのように資産運用すると良いでしょうか?」
現在の年収は平均と比べると高い?低い?
相談者さんの源泉徴収票は206万円ですが、1年目の年収は320万円の予定とのこと。
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」における20〜24歳の営業職業従事者の平均年収は約355万円*です。
したがって、相談者さんの年収は平均よりも約35万円低い水準といえます。
*……参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」
資産運用は長期間であるほど効果が高い
相談者さんは資産運用を始めるために収入を増やしたいとのこと。
実は資産運用は収入が増えてから始めるよりも、負担があっても今から始めるほうがおすすめです。
効果的な資産運用を行うには、長期間にわたって複数のファンドを積み立てる必要があります。
特に運用期間は長いほど資産運用の効果が高くなるもの。
例えば、月5,000円を30年間、年6%で積立運用した場合、運用結果は502万円です*。
これに対し、同じ元本180万円を月10,000円で15年間、年6%で積立運用した場合の運用結果は291万円となり*、月5,000円を30年間積み立てた場合よりも200万円ほど少なくなっています。
このように、同じ元本でも運用期間によって運用結果が大きく変わることが期待できるのです。
少額でも今から資産運用を始めたほうが、後々大きな成果が得られる可能性が高いでしょう。
*……金融庁「つみたてシミュレーター」を元に算出
同年代の年収平均は……
国税庁の「令和5年分民間給与実態調査」によると、20〜24歳の女性の平均年収は253万円*であるため、相談者さんの年収は70万円ほど高い水準となっています。
*……参考:国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」
まとめ
・資産運用は運用期間が長いほど効果が期待できる。
・資産運用は少額からでもスタートを。
・投資信託にはさまざまな種類がある。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
◆松田亮太
ファイナンシャル・プランニング技能検定2級
大学卒業後、地方銀行、外資系生命保険会社を経て、現在FP事務所に勤務中。