トリミングに通う必要がない犬種5つ 種類別の理由から日々のお手入れのポイントまで
1.チワワ
チワワの被毛はロングコートとスムースコートの2種類があります。いずれにしても一定以上の長さには伸びないため、定期的なカットは不要とされています。
ただし、チワワは体が小さく地面に近い分、被毛の長さによっては、尻尾の毛やお腹周りの毛を引きずってしまうことがめずらしくありません。
毛が汚れるだけでなく、擦り切れてしまったり、ほこりや害虫を巻き込んで皮膚に悪影響を及ぼすことも考えられます。
そのようなトラブルを防ぐために、トリミングで短めにカットをしておきたいと考える飼い主さんもいるようです。
また、ロングコートの場合、毛が細く柔らかい傾向があり絡まって毛玉になりやすいのでこまめなブラッシングが必要です。
スムースコートの場合は抜け毛が多いため、こちらもブラッシングで古い被毛はしっかり取り除いておきましょう。
2.フレンチブルドッグ
短くつやのある被毛が特徴のフレンチブルドッグは、トリミングはほとんど必要ないでしょう。
抜け毛は多いので、ラバーブラシや獣毛ブラシなどを使って自宅でブラッシングをしたり、定期的にシャンプーをすれば清潔を保てると思います。
ただし、フレンチブルドッグは皮膚が弱い犬種とされているため、負担をかけすぎないように優しくお手入れをすることが大切です。
また、顔のシワなどに汚れが溜まりやすく、それが原因で炎症を起こすこともあるので、濡らしたガーゼでこまめに拭くようにしてあげましょう。
3.柴犬
柴犬の被毛は、一定の長さから伸びず、長さも短めで地面や排泄物によって汚れることも少ないため、基本的にカットは不要です。
また、毛には張りがあって強いため、絡まって毛玉ができてしまうこともないのでお手入れも比較的簡単です。
しかし、柴犬の下毛は非常に豊かで、換毛期にはびっくりするほど抜けます。時期によっては、「もう一匹柴犬ができあがるのでは!?」と思うほどの抜け毛が、数日で溜まることでしょう。
抜け毛がしっかりと落ちずに残ってしまうと、皮膚トラブルの原因になります。そのため、こまめにブラッシングをして、抜け落ちたアンダーコートをきちんと除去しましょう。
4.ビーグル
ビーグルの被毛は短めでしっかりとした太さがあり、比較的お手入れがしやすいです。
とは言え、柴犬などと同様に下毛は密に生えているため、換毛期には細かな抜け毛がたくさん出てきます。
特に暑い季節の前の換毛期では、下毛が多く抜けるため、これらをしっかり取り除くことが必要です。
不要な毛が残ることで、被毛内の湿度が上がり菌の繁殖を促して皮膚炎を引き起こすことも考えられます。
また、ビーグルは皮脂が多く分泌される傾向があるため、ベタつきやすいので定期的なシャンプーは欠かさないようにしましょう。
5.ゴールデンレトリバー
その名の通り、金色の美しい被毛を持つゴールデンレトリバーも、トリミングが必須の犬種ではありません。
自宅でシャンプーやブラッシングをすれば問題ありませんが、体が大きく被毛の量も多いので、飼い主さんひとりでケアするには少し大変かもしれません。
内部をしっかりと乾かしきれないままにしてしまうと、皮膚に雑菌が繁殖することもあるので注意しましょう。
また、下毛や脇まわり、耳まわりの毛は細く柔らかいので、絡まって毛玉になりやすい傾向があります。
日頃からこまめにブラッシングをしてケアしましょう。
まとめ
今回は、定期的なカットや特殊な技術を要するケアがいらない犬種をご紹介しました。
ただし、どんな犬種であってもトリミングを利用することはできます。自宅でのお手入れに自信がない場合や、プロに任せたい場合などはぜひトリマーを頼ってみてくださいね。
(獣医師監修:寺脇寛子)