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受験中も家庭内がピリつかない。「塾なし×8人きょうだい」で開成中に合格した家庭の“受験スタイル”

saita

受験中も家庭内がピリつかない。「塾なし×8人きょうだい」で開成中に合格した家庭の“受験スタイル”

受験生がいると家族が常に気を遣い、家の中がピリピリ……。そんな印象をもつ方も多いのでは? しかし8人きょうだいの2番目である長男くんが、通塾せず難関と言われる開成中学校に合格したオトクサ家では、常に明るい雰囲気だったとのこと。その秘訣はどこにあるのでしょうか。今回は、オトクサ家の親子関係と夫婦関係について、お話を伺いました。

教えてくれたのは……オトクサさん

1981年大阪府大阪市出身。私立の中高一貫校へ進学し、中学・高校は塾に通わずに大阪大学に現役合格。現在、妻と8人の子どもとともに東京で暮らしている会社員。長男が塾なしで中学受験に挑戦する様子をまとめた新刊『通塾なしで開成合格!中学受験おうち勉強法』では、子どもたちが自ら学び進めるための取り組みを、大家族ならではの日常を交えてわかりやすく伝えている。

良好な親子関係のベースは「子どもの意志」を尊重すること

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――前回の記事で「朝の勉強習慣」を取り入れて、長男くんが自分一人で勉強を進められるようになったと伺いました。中学受験という長期にわたる勉強の中で、長男くんが「勉強したくない」「受験をやめたい」などと言ったことはありましたか?

長男は「勉強したくない」と言ったことは、あまりなかったんです。「〇〇したくない」ではなく、「ゲームしたい」とか「遊びに行きたい」など、「〇〇がしたい」という発言が多かったように思います。これは、長男だけではなく、下の子たちも同じですね。やりたいことを言われたときには「じゃあ、遅れた分は帰ってきたら勉強しよう」「その分明日勉強しようね」と話していました。 勉強や受験自体を「もうやめたい」といった感じはなかったんですよね。

――オトクサ家の皆さんは、ネガティブな言葉よりもポジティブな言葉が多いんだなと、今のお話からも、書籍を読んでいても思ったのですが、親子で前向きに過ごすための秘訣はありますか?

子どもが「やりたい」と言ったときには、できるだけ本人の意志を尊重するように心がけているかもしれません。
わが家では、私が勉強についてのスケジュールやルールは決めていますが、柔軟に変更することはOKとしているんです。もちろん「毎日遊びに行きたい」となるといけないので、1週間の中で友だちと遊ぶ回数や1日にゲームをしていい時間など、目安になるルールは作っています。その上で、子どもが予定を変更したいときには、どうやって遅れた分を取り戻すかを自分で考えてもらったり、ゲームの時間配分について自分が納得できる案を考えてもらったりしています。

自分で判断して、家族に自分の意思を提案できるような親子関係が大切なんじゃないかと。日常生活が自由な分、勉強についてのルールは守る意識が高くなっているのかもしれませんね。

――なるほど。お子さんからすると、自分の意思を受け止めてもらえることで満たされるんですね。オトクサさんが、お子さんに言わないように気をつけていたことはありますか?

よく受験中に子どもにかけてはいけないNGワードとか記事で目にしますけど、わが家では「そんなことしてたら落ちるぞ〜」なんて言うことも時にはありましたし、NGワードは一切なかったですね。「そんな言葉でへこむような子にはしてないぞ」と。今まで続けてきた勉強の中で、努力して積み重ねてきたものがあるからです。

ベタな話ですが、開成中の受験当日、家族4人で家を出てすぐに黒猫が目の前を通って「これ、もう落ちたな」と言った記憶もあります(笑)。「受験生様」という言葉もありますが、子どもに気を遣いすぎると、長い受験生活を乗り切れないんじゃないかなと思っていて、やっぱり、ある程度笑って過ごせる関係がいいんじゃないかなと思います。 

パートナーの不満は子どもの前で言わない

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――お子さんが多いとゆっくり夫婦の時間をとることも大変なイメージがありますが、夫婦で話し合うときは、いつもどうしているんですか?

わが家では「さあ話し合おう」と改まった話し合いをすることはなくて、普段の会話の中で自然と共有して決めることが多いです。下の子たちは20時には寝かしつけをして、上の子たちは勉強しても22時には寝るので、よくある「子どもが塾から帰ってきて、夜遅くに親が忙しくなる」といった状況ではないんですよね。 子どもたちが寝てから、夫婦でデザートを食べながらテレビを観つつ会話をしています。

――仲良しですね! 受験中に夫婦で何か気をつけていたことはありますか?

子どもの前で、お互いの不満を言わないようにはしていましたね。わが家では私がいない間に、妻が子どもたちに「オトクサはみんなが理解しやすい方法を調べていたんだよ」などと話してくれていたようなんです。むしろ一緒にいないときにこそ、パートナーを褒める言葉を子どもたちに伝えてくれたことが、子どもの素直さや親への信頼感につながっているのかなと感じています。

オトクサさんのお話から、オトクサ家のポジティブで明るい雰囲気を垣間見ることができました。良好な親子関係と夫婦関係を築くことも、子どもが安心して受験生活を送るうえで大切ですね。次回の記事では、中学受験を経験して得られたことについて、お話を伺います。

shukana/webライター

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