啜れ!名古屋の麺道場 vol.8|どれだけ並んでも食べたい!あのラーメン二郎の系統を継ぐ原点にして頂点の1杯を啜れ!
二郎系といえば、麺を覆うように盛られた山盛りのヤサイにニンニク、トッピングが印象的ですよね。
その見た目はとにかく“爆盛り”かつ“ハイカロリー!”
あの満足感、そして1度食べたらまた食べたくなるあの中毒性!そう、二郎でしか満たすことのできない欲求があるのです!
食べること、すすることが好きな私にしむーが名古屋市内の二郎系ラーメンを巡り、その爆盛りに果敢にチャレンジしながらその魅力をマシマシでご紹介していきます!
今回はこのエリアでラーメン二郎、本場さながらの味を感じる1杯を啜っていきます!
シンプル過ぎる店名と完全覚醒する程の中毒性ある1杯で人気沸騰の二郎系!その名も「ラーメン」
決戦の地は八田にあり
お店があるのは中川区八田。地下鉄東山線と名古屋では珍しく近鉄が通る街でもあり、名古屋駅から少し外れ、名古屋と三重方面を結ぶ街でもあります。東山線は栄、名古屋といった名古屋の繁華街やオフィス街が走る主要路線の1つですが、高畑方面へと走る電車は名古屋を通過するとその客足が少し落ち着く印象があります。
このエリアまでくると名駅の喧騒は落ち着き、住宅街が広がり、ちょっとした会社や工場も多いように感じます。名古屋港へもさほど距離がないことから、駅前の道路には大きなトラックがブロロロと走っていく風景も見てとることができます。
こと飲食店で言えば人気を博する流行のお店があるというわけではありませんが、近くには今や名古屋名物として全国に広く広まった「台湾まぜそば」発祥のお店である「麵屋はなび」さんの本店があります。その他にも駅前、少し入ったところに長らく愛されてきただろうお店が点在しており、どこも比較的お値打ちなんですよね。この一帯はいつか開拓しなければならん…!
そんな八田駅から歩いて5分程度の場所にあるのが今回ご紹介していく「ラーメン」さんです!
いやいや、何言ってんの?と思った方もいるかもしれませんが、こちらのお店「ラーメン」という店名なんです。おさらいすると二郎系ラーメンを提供する「ラーメン」というお店ということですね。シンプル過ぎる!裏の裏をかいて表みたいになってるし、シンプル過ぎて逆にクセを感じます!ここまでシンプルな店名の飲食店に出会うのは初めての経験ですが、そう名乗るからには相応の期待値が求められるし、ハードルも少し上がってきます。
ただご安心あれ。私が二郎系の連載を始めるにあたって、こちらは絶対に紹介することを心に決めていました。時は来た、満を持してその魅力をしっかりとご紹介していきます!
ここ数年で名古屋でも二郎系を提供するお店は増えてきており、こちらは2023年にオープンと比較的新しい部類に入ると思うんですが、その中でも行列必死の人気店となりました。お昼の時間帯のみの営業になりますが、開店前からその1杯を求めてお客さんが列をなしています。
私が訪れたのは平日の開店15分前ほどでしたが、外には15名近くのお客さんが開店の時を待っていました。店前には待機用の簡易的な椅子が7脚程あり、その前に駐車スペースが3台あります。
店頭にはこのようなお願いのポップが貼りだされていますが、両脇もお店があるため、並び列や駐車スペースは決められたルールを守りましょう。SNSなどで近隣のお店へ車を停めてトラブルになるなんて内容を見かけることもありますが、そんなことは言語道断だと思います。公共交通機関でアクセスできる場所にありますし、周辺にはコインパーキングも何カ所かあるので、車で訪れる際はそちらを利用するようにしましょう。
私はこの写真の14番くらいの場所に並び始め、開店と同時に他のお客さんが入店することもあって大体30分かからないくらいで店内に入ることができました。待って入店したということ店内は混雑していたため、その様子は割愛させてください。
二郎らしい赤色のカウンター席が12席あり、外で待っている時も感じましたが、中に入ると豚の香りがより一層漂ってきます。主に調理全般は店主さん、その補助と片付け等をされている方の2名で営業されていましたが、フランクながらも気さくで丁寧な接客が気持ち良くて待ち時間も苦ではないように感じさせてくれますね。
注文は券売機による食券制で、券売機は店内入ってすぐ左手にあります。
店名にならってなのかメニューもシンプルにラーメンのみ!普通サイズ、麺量少なめ、チャーシュー多めの3種類ですね。トッピングは現金対応の生卵と二郎の罪悪感を和らげてくれる黒ウーロン茶があります。ここまで見てきた限り店名然り、メニュー然り非常にシンプルでラーメン1杯にお店がどれだけ向き合い、魂を込めようとしているかを察することができます。
私はただ旨いものを食べて飲むのが好きくらいな人間ですが、メニューを増やそうとすれば増やすこともできるわけじゃないですか。どれにしようか迷ってしまうようなお店も多い中でそれをするにはさらなる時間や手間がかかるわけで、1杯のラーメンを極めるってその言葉以上に難しい気がします。シンプル過ぎる店名からも読み取れますが、ラーメンに対する情熱と自信を感じずにはいられません。
私は迷うことなく、並、豚マシのボタンをポチっとプッシュしました。だって、ここのラーメンすげぇから。先ほど食券制と言いましたが、厳密に言うと出てくるのはその商品を表す色の札が出てきます。それを案内された席の上にあるカウンターに置きましょう。そうすると後はコールの時を待つだけです。
券売機のすぐ近くにセルフで取る水やレンゲがあるので、取ってから席に移動することをおすすめします。
そしてこちらのポップにもあるように食べ終わった後の食器やテーブル拭き、ゴミの捨て方も全員が気持ちよくラーメンを楽しむためにも協力していきましょうね。
ここからは少し余談になるんですが、こちらのお店は二郎系のお店でもオープン当時から話題のお店だったんですよ。何を隠そうこちらの店主さんはラーメン二郎の本店などで修行の経験がある方!名古屋の二郎系界隈でも超新星という言葉を用いても余りあるような期待値と注目度で、その情報は瞬く間に広がりました。
ただでさえ人気のお店だったのにも関わらず、その人気に加速装置をつけたくらいに拍車をかけたのがYouTubeで、日本のラーメン系YouTuberの中でも先頭を走る存在である「SUSURU TV.」さんがこちらのお店を訪れて大絶賛されたんですね。
それを機にして名古屋のみならず全国に「ラーメン」のラーメンが一気に知れ渡ったわけです。私も一応グルメライターの端くれなので、美味しいお店が少しでも誰かのもとに届いて欲しいという気持ちを持って文章を認めているんですが、正直その動画を見た時は思わず勘弁してくれと思ってしまいました。(笑)ただでさえ人気で並ぶのに、これ以上並ぶようになるのかと穿った見方をしてしまいました。
ここまで話題で人気を博している二郎を啜らないわけにはいけないので、この記事でその魅力が一層伝わるように言葉にしていく所存です!
余談が長くなってしまいましたが、席から手際が良すぎる調理の様子を眺めながら待っているとあのお時間がやって来ました!
ニンニク入れますか?
ニンニク、アブラマシで!
話題の1杯に更なる旨味をとニンニク、アブラを増やして優勝する算段です!ちなみにニンニクの臭い対策として効果があるとされるりんごジュースを持参しており、その辺の抜かりはありません。
これまで取り上げてきたお店はコールの仕方などの説明書きが店内に貼り出されていましたが、こちらには用意されていないので、前回までの連載記事を見て予習して訪れていただくと嬉しいです。私も二郎のコールは慣れたものではあるんですが、コールの説明書きがないお店でのコールの瞬間は未だに少し緊張します。ちなみに券売機に表記があるんですが、こちらのお店はコールのマシマシは対応されていないのであしからず。
コールを済ませて程なくして今回喰らっていく1杯がやって来ました!
着丼!この世の旨いが詰まった至高の比類なき二郎を喰らえ!
こちらが今回私が注文したラーメン並/豚マシ/ニンニク、アブラマシです!
何かすごいのが来た!ヤサイがまるで塔のようにそびえ立っています!ヤサイはマシていないのにも関わらずこのボリューム!コールのマシマシは対応されていないとのことですが、これだけボリュームがあればそれも納得ですし、胃袋をこれでもかと満たすことができるので食いしん坊の皆さまもご安心ください。
ヤサイが確かにそびえ立ってはいるんですが、ギュッと押し固められているわけではなく、フワッと盛り付けられています。やったことないけど、これはすごい技術なんじゃないだろうか。この丼を前にアドレナリンが出てきました、高ぶってきたぜ!啜るぞ!
そんな気持ちもありつつ、毎度お馴染みのヤサイ決壊する問題が発生するのを避けるため、今回もヤサイから喰らっていきましょう。二郎を喰らいつつも、ベジファーストという健康意識の高さを見せつけていくぞ。もやしだけではなく、キャベツも彩り以上の量入っているのは嬉しいですね。
まずはアブラのかかっていないところからパクっといただくと火の入り方が絶妙!シャキシャキだ!もやしも食感が活きており、その上でキャベツの甘味もしっかり感じることができます。
お次はアブラとヤサイを同時にヤサイサラダとしてパクっといきます。この時点でビックリするほど旨い!アブラと言いつつも肉カスのようなものが入っていて、アブラ本来の甘味と旨味にそれ以上の旨味がさらに加わるんですよ。旨味指数がグンと跳ね上がります!
甘味のあるシャキシャキのヤサイとの相性は言わずもがなで、このアブラの破壊力はヤバイです!後先考えず飲みたくなるアブラだと思うので、コールの際はマシをおすすめします!
二郎という1杯のレベルを数ランク上げてくれる存在であるニンニクも健在。元々得意じゃない方やその後の予定などで入れることの出来ない方もいると思いますが、ニンニクがいるだけでキマり方が変わってきますよね。
こやつはスープに溶かし、全体と絡めた時に存分にその力を発揮してもらうこととしましょう。
そしていよいよレンゲを入れてもヤサイも崩壊を気にしなくて良い高さになってきたので、スープをいただいていきましょう!
スープは白濁なしの非乳化といって良いでしょう。アブラマシにしたこともあってか表面がなかなかギルティなことになっています。ズズッと飲んでみると感じるのはそのキレ!口に含んだ瞬間から醤油の風味やコクといったインパクトがズバンときて、それが尾を引くように続きます。
さらに豚の旨味と香りもギュッと濃縮されており、そこに追い打ちをかけるようにアブラの旨味と甘味が重なります。
書き始めたらキリがない気がしてきたので、簡潔に表現するなら味が強いといったところでしょうか。味!じゃなくて味!!!みたいな。ニンニクを溶かして飲んでみたら、あまりのパンチと旨さに気絶するかと思いました。
体に良くないと分かっていても美味しいラーメンってスープまで飲み干したくなってしまいますが、二郎というこってりジャンクの極みにしたくなる強い味がしました!
着丼した時点でチャーシューがいない!どこに行っちゃったの!って情緒不安定になってたんですが、なんとヤサイの山の中に埋もれていました。まるで宝探しのようですが、これによってチャーシューが温められるよう計算されています。
結構な大きさで箸でしっかりと掴まないと持ち上げられないような厚みがあります。これがまたね、神豚なんですよ、神豚!
箸で掴むと持ち上がるけど、口に入れた瞬間にホロっと解けるような絶妙の柔らかさ!味は肉の繊維に至るまでしみ込んでいて、豚とタレ、その双方の良さが合致したチャーシューになっています。
このチャーシューもアブラと同様に飲めるわ、豚マシにして本当に良かった。ここからが本番なのに、もうすごい満足感だ。
麺、啜ります!少し平たく波打つような形状の自家製の極太麺はまるでメイクしたかのようにきれいな表面をしており、そのボルテージは最高潮へと到達しました!
全力で啜るともう参りましたね、旨い、旨すぎる。偉い人に怒られても良いので「とにかく旨いから絶対喰え!以上!」と細かい食レポを放棄したくなるくらいに旨いです、なんだこれは。
モチっとした食感の麺は噛めば小麦の香りがフワッと広がり、少し平たくなっていることから啜る際にピロピロとした触感もあり、啜り心地が良いです。これは伝わるか難しいんですが、ひと啜りでズルズルと啜りきれるようなちょうど良い麺の長さっているんですよ。麺の味自体も群を抜いているんですが、噛んで啜ってと食べていて心地良い麺になっているように感じます。
恐ろしいのはこれが麺単体で持った印象ということ。波打つような麺はキレある味の強いスープと絡んで、さらなる向上効果を生み出す。ここにアブラ、ニンニクというパンチが加わればそれはもう旨味無双です!
いざ天地返し!
あのね、あれこれ書いてきましたが、もう箸が止まらんです。あの夕陽に向かって入れ!という青春ドラマのワンシーンの如く、私はもう目の前のラーメンをただただ喰らうことに夢中。麺にスープにトッピング、どれもが単体で食べても重ね合わせて食べても旨い、圧倒的な中毒性!
しつこいと言われても何度でも言わせてください!旨い、旨すぎる!比類なきラーメンといっても過言ではないと思います。無心で食べ進めてあっという間に完食!最っっっ高でした!
また食べたくなる中毒性が二郎の極意なり
豚マシのボリュームなど意を介さず、無心で啜り続けあっという間に完食!見事勝利となりましたが、正直まだいけるわ。同じものをもう1杯と言われるとさすがに厳しいかもしれませんが、麺少なめくらいならもう1杯いけます。それくらいに旨かった!
この連載の中で二郎のスープには乳化、非乳化があるという話をしたことがありますが、素材の旨味を直に感じることのできる非乳化スープのお店では断トツだと思います!その上で名古屋の二郎という枠組みのみならずラーメンというジャンルの中でも間違いなくトップクラスにクオリティと中毒性!並んででも、この二郎を啜るためだけに訪れる価値あり!ぜひ足を運んでみてください!
スープに麺、さまざまなトッピングが織りなす二郎ならではのジャンキーで中毒性のある味わい…思い返せばまた食べたい!
「ラーメン」の道場破り成功!次はどんな二郎を啜ろうかな、お楽しみに!
INFORMATION
店名:
ラーメン
住所:
愛知県名古屋市中川区高畑5-25 マンション善 1F
営業時間:
[月・火・木・金]
11:00〜14:30
[土・日・祝日]
10:00 〜15:00
一人当たりの予算:
〜¥1,000
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