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宇宙飛行士・野口聡一さんに聞く「子どもの夢の支え方」。親が絶対にやっちゃダメな〈最悪の指導〉とは?

暮らしニスタ

(写真:暮らしニスタ)

宇宙飛行士として3度の宇宙飛行を経験し、2022年にJAXAを退職した野口聡一さん。書籍『宇宙飛行士・野口聡一の着陸哲学に学ぶ 50歳からはじめる定年前退職』では、中高年の「その後の人生」に向けたヒントが語られています。

そんな野口さんに、今回は少し視点を変えて「子どもとの関わり方」について伺いました。

子どもへの熱血指導は逆効果

――野口さんは東京大学から大企業に入られて、そこからJAXA、宇宙飛行士というびっくりするキャリアだと思います。僕の子どもが、将来は宇宙飛行士になる!と本気で言い出したら、どのようにサポートすればいいでしょうか。

野口 それは僕の父も母もわからなかったと思います。高校の進路相談のときに宇宙飛行士になりたいって書いて、担任の先生も困っちゃったんです。

そこで大きかったのは否定されなかったこと。否定されてたら、もしかしたらそこで終わっていたかもしれない。

あと大切なのは、「自分で考える」ってことです。昭和時代は、18歳のあの3月で進路が決まっていたかもしれませんが、今はキャリアパス(=キャリアの道筋)が65歳まで続く時代ですからね。

大学は入口に過ぎないですし、そこから安定して続く道はもうありません。なので、できることは常に自分で考えて、願わくば自分で価値を作り出す。

それがキャリアパスに変わっているので、かつてのように、小学校でいい点を取って、いい中学・いい高校・いい大学、そしていい会社に入れば安泰、というのは、もう過去の幻想にすぎないということが、私たちはわかってしまっています。

だから、親の言う通りにやりなさいというのは最悪の指導です。

親からの指導が長いと起きる、その後の弊害とは?

でも、そもそも子どもを親の希望通りに指導できるのはせいぜい5年間くらいです。

子育ては練習中の自転車の背中を押しているようなものなので、ずっと押さえているつもりでも手が離れた途端にどこに行くかわかりません。行き先は子どもが勝手に決めるので、親ができるのはそこまで。

親からの指導が長ければ長いほど、手を離した後の反動が大きいから、早めにやめたほうがいいです。

取材/大家 太(主婦の友社) 文/村上智基

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