【京都ぶらり】琵琶湖疏水を歩く散策道『そすいさんぽ』☆鴨川~山科~滋賀大津【後編】
汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は最近整備された琵琶湖疏水を歩く『そすいさんぽ』。新たな観光スポットとして今注目!今回は3コースの一つ、鴨川から琵琶湖までのコースを前後編に編集し、その後編。
鴨川から岡崎、山科へと続く琵琶湖疏水をたどるコース☆後編
京都市と滋賀県大津市を結び、明治時代に整備され、水運、電力など近代産業の発展に寄与し、日本遺産や歴史的建造物にも指定され史跡も多数ある水路『琵琶湖疏水』。その沿線を歩いて楽しむ散策道『そすいさんぽ』が2023年に整備。
コースは「大津-鴨川コース」「鴨川運河コース」「疏水分線コース」で全3コースあり、今回はそのうちの琵琶湖~山科~蹴上~岡崎を経て、鴨川をたどる①『大津-鴨川コース』。
本来は琵琶湖からのスタートですが逆行して鴨川から琵琶湖をめざし、さらに2日にまたがり前後編に編集。今回はその続き、後編。
ちなみに前編の様子はこちら→ https://kyotopi.jp/articles/iPqhT
安祥寺からさらに東へ進むと疏水沿いにある『京都府立洛東高校』。卒業した有名人としては、俳優・近藤正臣、小林薫、お笑い芸人・オセロ中島知子など。
疏水では桜シーズン前のこの時期、こうしてすり鉢状の水路を掃除されてる風景を見かけます。滋賀県民の脅し文句「琵琶湖の水止めたろか!」がリアルに実現されてる風景(笑)
桜や紅葉の名所として知られる『毘沙門堂』参道に架かる『安朱橋』。春には橋上から桜と菜の花のコラボ風景が眺められ、撮影スポットにもなっています。
ちょうど地域住民の方々により菜の花の苗も定植された様子。春が待ち遠しいですね。
疏水公園の途中、ちょっと広いスペースにある『諸羽船溜』。ここからしばらくトンネルが続き、疏水自体は視界から消えます。
遊具やトイレもある『疏水公園』。この日は多数幟が立ち関係者に聞くと、京都の歴史や観光名所が点在する街中と周辺の山々を巧みに組み合わせた12kmの周回コースで展開する都市型トレイル『大文字100』開催中で、そのスタート地点だった様子。
疏水公園眼下にはJR山科駅を行き来する列車が多数見え、撮り鉄爆誕ポイント。
さらに東へ進むと、『諸羽トンネル』入口と共に広大な『四ノ宮船溜』が登場。
途中から、今までのような遊歩道は消え、アスファルトの道沿いを進むことに。水門や桜並木が見えてきます。
この辺りから、京都市のマンホールではなく、滋賀・大津市のマンホールに。こちらは恐らく旧タイプのマンホール。琵琶湖の花火大会や遊覧船ミシガンの他、今はなきレジャー施設・びわ湖タワーの観覧車も描かれています。
谷深い場所に第1トンネル出口。扁額には無鄰菴の施主、初代内務大臣・山縣有朋の揮ごう「廓其有容(かくとしてそれいるることあり)」。「廓其有容」とは、「疏水をたたえて悠然と広がる大地は、すべてを受け容れる器を有している」という意味らしく、出典・韓愈(かんゆ)「送李愿帰盤谷序(そうりげんきばんこくじょ)」。
一旦ここから疏水は消え、山越えコースに向かいます。
この辺りは大津市のお寺。
頭上には国道161号線高架。それをくぐり、さらに進みます。ちょっと人通りの少ない寂しいコースに。
寺院『普門寺』から分岐する山道コースへ突入。
その途中にあるレンガ造りの『琵琶湖疏水第1竪坑』。
深さは約47メートルあり、第1トンネルを掘るために、まずは山の両側の上から垂直に穴を掘り、さらにその両側から掘り進めて工期を早める「竪坑方式」を日本初で採用された遺構。
観光船『琵琶湖疏水船』乗船の際には、竪坑内部を見ることができ壁から湧き出る地下水が舟の屋根を打ち付ける様子を体感できるとか。
ここからちょっとした山歩きになります。比較的広い道幅。
小関越えの道分岐点に到達し、ここをピークに琵琶湖に向かって広いアスファルト道路を下っていきます。琵琶湖まであと2㎞。
住宅街や寺院『霊雲山 新光寺』沿いにたどり着きましたが、肝心の距離標示が見当たらず、どこやどこやと探す。
ちょっと今までのパターンより、かなり頭上に標示されていて気づきにくいですが(汗)このあたりから左(北)に曲がります。
しばらくすると、天台寺門宗の総本山『三井寺』。7世紀に創建され、9世紀に智証大師円珍によって再興。春には桜の名所として知られ、京都からの観光客も多いお寺。
その三井寺近くで発見したマンホール。観覧車が消えているので、恐らく新式(笑)
すると、ようやく疏水が復活。そして第1トンネル入口が深い谷底に見え、こちらは珍しい開閉扉もあり。扁額は初代内閣総理大臣・伊藤博文の揮ごう「気象萬千(きしょうばんせん)」。「気象萬千」とは、「様々に変化する風光は素晴らしい」という意味で、出典・北宋・范仲淹(はんちゅうえん)「岳陽樓記(がくようろうき)」。
擬宝珠の欄干の橋上から望む第1トンネル入口。両サイドは桜並木になっており、ここも桜の名所。
疏水らしい施設『大津閘門』。
石とレンガで造られた洋風閘門。 門扉開閉により水位調整する構造。 琵琶湖疏水通水式には明治天皇ご臨席の下で開催され記念碑もあり。
さらに『琵琶湖第一疏水揚水機場』。
琵琶湖から京都市へ水を供給するための重要な施設。この揚水機場から琵琶湖の水を取り入れ、第1疏水を通じて京都市内に送水する役割を果たし、京都市民にとっては頭の上がらない場所(笑)
その先には琵琶湖。ですが、最後のチェックポイントが見当たらず。
ここだけ道路上に標示されてました(汗)
以上、12.5㎞の道のりを無事制覇。こうして琵琶湖まで疏水を歩いてみると、俄然琵琶湖疏水船に乗ってみたくなりますね。桜のシーズンには花びら浮かぶ疏水の歴史をたどりながら遊覧でき、貴重な体験にもなりそうですね。ご参考に。
マップ
詳細情報:https://biwakososui.city.kyoto.lg.jp/episode/detail/47