『祇園祭・山鉾巡行』を楽しむための初心者ガイド
日本三大祭で、1000年以上の歴史を誇る京都の祇園祭。疫病退散を祈願する[八坂神社](京都府京都市東山区)の神事で、毎年7月の1ヶ月間、さまざまな祭事が行われます。最大の見どころは、7月17日と24日に行われる「山鉾巡行」。ここでは、山鉾巡行の基本情報からおすすめの観覧スポットまでご紹介。京都の夏を彩る祇園祭を心ゆくまで満喫して。(TEXT/細谷夏菜、PHOTO/竹下さより、EDIT/田村実季)
この記事の目次
1. 祇園祭のハイライト・山鉾巡行とは? 2. 前祭と後祭の違い 3. 巡行ルートと時間 4. どこで見るのがおすすめ?
1.祇園祭のハイライト・山鉾巡行とは?
祇園祭の最大の見どころである「山鉾巡行」は、34基の山鉾が市中を練り歩くことで災厄を祓い、無病息災を願う行事。美しい刺しゅうや舶来の織物で飾られた豪華絢爛な山鉾は、その美しさから「動く美術館」と呼ばれる。「京都祇園祭の山鉾行事」はユネスコ無形文化遺産にも登録されている。
函谷鉾の巡行の様子
函谷鉾の巡行の様子 山鉾の巡行の順番は、7月2日に行われる「くじ取り式」で決まります。この儀式は、巡行順をめぐる争いを避けるため、室町時代に始まったとされており、現在は[京都市役所]の議場で、市長立ち会いのもと厳かに執り行われます。長刀鉾など、古くから順番が定められている一部の山鉾はくじを引かないため、「くじ取らず」と呼ばれています。
2.前祭と後祭の違い
山鉾巡行は、7月17日の前祭(さきまつり)と24日の後祭(あとまつり)の2回行われる。これは祇園祭の神事の中心である神輿渡御(みこしとぎょ)に合わせたもので、神幸祭の日に行われる巡行を「前祭」、還幸祭の日に行われる巡行を「後祭」と呼ぶ。それぞれの日程で異なる山鉾が巡行するので、気になる山鉾を事前にチェックしておこう。
前祭・保昌山巡行の様子
後祭・大船鉾巡行の様子 前祭(7月17日)/長刀鉾、函谷鉾、菊水鉾、月鉾、鶏鉾、放下鉾、岩戸山、船鉾、山伏山、孟宗山、太子山、郭巨山、保昌山、油天神山、四条傘鉾、蟷螂山、伯牙山、木賊山、霰天神山、白楽天山、芦刈山、占出山、綾傘鉾(計23基) 後祭(7月24日)/北観音山、南観音山、橋弁慶山、役行者山、鯉山、八幡山、鈴鹿山、黒主山、浄妙山、大船鉾、鷹山(計11基)
3.巡行ルートと時間
前祭と後祭では巡行ルートが異なる。前祭では午前9時から長刀鉾を先頭に四条通→河原町通→御池通をゆっくりと進み、新町御池を目指す。後祭では24日の午前9時30分から、烏丸御池の交差点から橋弁慶山を先頭に、前祭とは逆のルートで巡行する。
前祭の巡行ルート
後祭の巡行ルート
4.どこで見るのがおすすめ?
山鉾が街を進む様子だけでも見応えがあるが、せっかく巡行を観覧するなら、「辻回し(つじまわし)」「注連縄切り(しめなわきり)」「くじ改め」といった見せ場を楽しむのがおすすめ。
「辻回し」は巨大な山鉾が交差点を直角に曲がる、山鉾巡行の最大の見せ場。地面に敷いた長い割竹に水を撒き、先導役の掛け声と共に曳き手たちが一気に山鉾を引っ張って回転させる。10トンを超える山鉾のダイナミックな辻回しは山鉾巡行に行くなら絶対に見ておきたい場面。前祭・後祭ともに「四条河原町」と「河原町御池」の交差点で見ることができる。
月鉾の辻回し 前祭の巡行で先頭を務める長刀鉾に乗る稚児が、神域との結界を示す注連縄を刀で切り落とす「注連縄切り」は、前祭の見どころの一つ。「四条麩屋町」で行われる、毎年人気の儀式。
注連縄切の様子 「くじ改め」は、山鉾の巡行順が「くじ取り式」で決まった順番と合っているかを確認する儀式。 各山鉾の行司が、奉行役の京都市長にくじ札の入った文箱を差し出す所作は必見。前祭は「四条堺町」、後祭は「京都市役所前」で行われる。
保昌山のくじ改めの様子
「辻回し(つじまわし)」「注連縄切り(しめなわきり)」「くじ改め」は見せ場のため、観覧客も多くなる傾向に。比較的人混みを避けた場所で見たい人は、御池通沿いで巡行を待つのがおすすめ。巡行中にパフォーマンスをしてくれる山鉾もあるので、楽しみに訪れて。
※予告なく記載されている事項が変更されることがありますので、予めご了承ください。
※本サイトは自動翻訳を導入しているため、翻訳文によって本来の日本語の内容と異なる場合があります。