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誰もが好きなことで生きられるわけではない。フランス人の「我慢を手放すコツ」とは?

新しい働き方メディア

「本当はやりたいことがあるのに、仕事や家庭の事情で我慢している」。そんな日本人女性に、フランス人ジャーナリスト、ドラ・トーザン氏は「自由に生きる大切さ」を伝えたいという。『好きなことだけで生きる』(大和書房)の著者が、日本とフランスを行き来するなかで感じた「我慢しない生き方のヒント」とは?

やりたいことがあるのに我慢するわけは?

「日本人女性は優しくて奥ゆかしく、忍耐強い。だけど、それが『我慢しているように見える』ことが多いんです」

そう語るのは、フランス人ジャーナリストでありコメンテーターのドラ・トーザン氏。約20年にわたり、日本とフランスを行き来しながら、両国の架け橋として活動してきた彼女は、日本文化を愛し、日本人の美徳を理解している。しかし、その一方で、日本の女性が「本当にやりたいことを我慢している」ことを強く感じてきたという。

「日本の友人と話していると、心の奥では『やりたいことがある』と分かっているのに、仕事や家庭の事情でそれを諦めている人が多いんです。時間がないだけじゃなく、『会社に勤めているから』『妻だから』『母だから』『世間の目が気になる』といった理由もあります。でも、誰かのために自分のやりたいことをできないのは、とてももったいないことです」

世界から見た日本の「自由」と「窮屈さ」

ドラ・トーザンは、世界中を飛び回る生活を送っている。だからこそ、日本という国を外から眺める視点を持っている。

「日本は、フランスに比べて『女性はこうあるべき』という意識がまだまだ強いと感じます。社会的な役割が固定されがちで、それが生き方の選択肢を狭めてしまっている。一方で、日本は非常に豊かで、自由が保障されている国でもあります。

行きたい場所に行き、食べたいものを食べ、職業も自由に選び、好きな人と一緒に人生を共にする。それらの基本的な権利を持っていることが、世界の中ではとても恵まれているんです。

勉強したくても勉強できない。教育が受けられないから、未来が奪われ、やりたいことができない人がたくさんいます」

カンボジアの子供たちが教育を受けられるための寄付をしているドラ・トーザン氏の言葉には、はっとさせられる。

確かに、日本の社会には暗黙のルールや世間の目がある。しかし、世界には自由そのものが制限されている国も多い。女性が教育を受けられなかったり、自由に仕事を選べなかったりする地域がある中で、日本は「やりたいことを実現できる環境」が整っている国だ。

日本人が「自由」をもっと活かすには?

それでも、日本人の多くは「将来が不安だから」と、本当はやりたくない仕事や嫌な会社を辞められないでいる。

「でも、日本では転職も自由にできるし、学び直しもできる。やり直せるチャンスがある。それだけの余裕がまだまだあるんです」

本書『好きなことだけで生きる』では、「好きかどうかで決める」というシンプルなルールを提案している。

「人生の選択をするとき、『みんながそうしているから』ではなく、『私は本当にこれが好きか?』と自分に問いかけることが大切です」

また、著者はこうも語る。

「自分の生き方を、環境のせいにしていませんか?」

「今の状況を変えるのは怖い」という気持ちは誰にでもある。でも、「できない」と思い込んでいるだけで、実は選択肢はたくさんあるのだ。

本書には、日本人がもっと自由に、もっと生きやすくなるためのヒントが詰まっている。

「我慢をやめて、自分のために生きていいんだ」

この一歩を踏み出すことが、きっと人生を変える第一歩になるはずだ。

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