「いま」は“この瞬間”しかない。子どもとの「いま」を大切にできていますか?
春休み。子どもが毎日家にいると、ゲームばかりしていたり、宿題をやってなかったり、いつまでもゴロゴロしていたり……なんて姿ばっかり目についてしまいます。そして、ついつい小言や文句ばかり言ってしまう。ですが、何かをやらせようと躍起になるのではなくてもっと大切なことがあるのかもしれないと思ったりもします。
口だけで指示をして済ませない覚悟
僕は在宅で仕事をしているので、春休み中にゴロゴロしているわが子の姿を日々目の当たりにしています。
リビングで溶けたヒトデのように床と一体になっている姿は、いっそ清々しくすらある。大人になるとあそこまで全力で脱力ってなかなかできませんから。
親としては、せっかくの春休み。もっと充実して過ごして欲しいし、楽しんで欲しい。勉強だってして欲しかったりもする。
でも、それって全部ただの親のエゴでしかないってこともわかっています。子どもは休みなんだからダラダラしたいんです。
そこで、思い切って覚悟を決めました。
春休み中は、少し仕事をセーブしてでも、この子と過ごす時間をつくろうと。
ランチを食べに、ちょっとお出かけしたり。夕方から公園で一緒に遊んだり。一緒にゲームをやったりすることもあります。午前中にポモドーロタイマー(25分集中して5分休む)を活用して、隣同士で一緒に仕事と勉強をしたりもします。
ポイントは「口だけで指示をして済ませない」こと。
ダラダラしたい気持ちを抑えるのは、大人でも難しい
大人だって、休日や長期休暇にダラダラしてしまって、後悔することなんていくらでもある。ましてや、そうした自己コントロールって子どもにとってはもっともっと難しいことです。
親としては「口だけ」で指示をするのって、とても楽。
「勉強しなさい」「ちょっと外で運動でもしてきたら?」「ゲームばっかりしないで」
言うのは簡単ですが、言われた方は大変です。
だから、親だって一緒に取り組むという覚悟が必要だと思います。そこで、できる範囲で、口だけじゃなく一緒にやる時間を増やすことにしたのです。
目の前のことを大切にする
子どもが成長するにつれて、親も子どもも「未来」を生きるようになっていきます。
将来のための習い事、将来のための受験、そのための勉強に宿題。
ですが、未来を生きるようになるほど、「いま」この瞬間は辛く、苦しい時間になりがちです。
それってとても不思議なことで、目標とする未来が訪れたところで、いつだって目の前には次の未来があります。
だから、いつまで経っても「いま」という瞬間は、苦しいばかり。こうした辛さや不安のループから脱したい、という思いから「いま」を大事にしよう、ということが今あらためて注目されているのでしょう。
僕は、子どもの成長を見ていると、その大切さを本当によく実感するのです。僕達大人とは比べ物にならないほどに、子どもの1年1年は、本当にダイナミックに成長し、変化していきます。去年まで喜んでいたことを、今年はすごく嫌がったりするし、いつまでも子どもだと思っていたら、どんどん自立していったりする。
文字通り、この子との「いま」は、この瞬間にしかありません。
仕事が大事、とか子どもが大事、ということではありません。
どちらかに優先順位をつけること自体が、そもそも無理なのです。どちらも同じように大切に扱う。だから、ときには仕事の方を調整して、子どもとの時間をつくることもあるでしょう。その逆はいくらでもしているのだから、たまにはそんな日があったってバチは当たらないはずです。
未来や将来は大切ですが、未来のためにいまを犠牲にしてばかりでは、辛いことが多すぎる。
ときには「いま」に目を向けて、子どものために時間を使ってみるのもいいもんだなと思います。
三木智有/家事シェア研究家