【ダイソー】ナメちゃいけない! 海老にのどぐろ、牛が108円でそこにいた! 『だし塩』6種食べくらべ
「毎日の買い物はまず『ダイソー』から」をモットーにする筆者が発見した気になるアイテム。今回紹介するのは『三角屋水産 本格和風だし塩シリーズ』。海老やしじみのだしをブレンドした調味料シリーズだ。味つけを簡単にして、時短にもつながる便利調味料の味をレビューする!
100均だからといって妥協無し! なめたらわかる、旨味の強力ラインナップに興奮が止まらない
スーパーにはない意外なレア商品が置いてあるダイソーの食品売り場。その中でもとりわけ上品なデザインで目を引く商品があった。それが『三角屋水産 本格和風だし塩シリーズ』(希望小売価格 税込108円・発売中)だ。
ちなみに2023年初めごろは昆布もあったが、いつの間にか無くなりのどぐろがラインアップ
その名の通り塩とだしをブレンドした調味料なのだが、使われているだしの種類がすごい。鰹やしじみの定番だしのほか、海老、のどぐろ、鯛、牛の珍しいだしまで取り扱っているのだ。
上段左から『三角屋水産 海老だし塩』『同 鯛だし塩』『同 鰹だし塩』、下段左から『同 しじみだし塩』『同 のどぐろだし塩』『同 牛だし塩』
すごい! と素直に喜びたいところだが、100均でのどぐろや海老などの高級食材のだしを扱えるものだろうか、何かからくりがあるのでは? と疑ってしまうのが筆者の性分。このうずうずを収めるべく、そのままの味とお吸い物でその味わいをレビューしてみた。
『三角屋水産 海老だし塩』
1つ目は『三角屋水産 海老だし塩』(20g)。主な原材料に、海老粉末、ツノナシオキアミ粉末、イワシ煮干粉末などが使われた調味料だ。食塩相当量は20gあたり12.2g、約6割が食塩。ちなみに、ツノナシオキアミとはプランクトンの一種。見た目が海老にそっくりなので、干して加工し「干しエビ」として売られることもある。
「だし塩」を見てみると、海老と思われる赤い粒が入っている。袋を開けただけで海老の香りが舞い上り、舐めてみるとぶわっと海老の味や風味が口いっぱいに広がった。これが100円とは信じられない。
お吸い物にしてみると、甲殻類特有の旨味がしっかりとあり、海老の風味がスッと鼻に抜けていく。濃厚とはいえないが、他のだしでは味わえない唯一無二のおいしさだ。味の厚みが薄く、後味がややすっきりしているので、お酒などを加えて深みを出すともっとおいしくなりそうだ。
『三角屋水産 鯛だし塩』
続いては『三角屋水産 鯛だし塩』(20g)。主な原材料に、鯛粉末、いわし削り節粉末、いわし煮干し粉末、鰹節エキス粉末、昆布エキス粉末などが使われた調味料だ。食塩相当量は20gあたり12.2gなので、約6割が食塩。
薄く茶色に色づいただし塩。いろんな魚の粉末がブレンドされているが、粉末の状態ではいわしがやや主張しつつも鯛の香りもしっかりと感じられる。舐めてみるとやや塩味が強いが……。
お吸い物にすると、ほうっ……とひと息つきたくなるような優しい味わいへと変化。先ほどとは打って変わって、鯛だしらしい上品さが際立っている。塩味のバランスも絶妙だ。先ほどはいわしがやや強めだったが、一歩引いて味に厚みを出す役割をしてくれている感じ。これはかなりのクオリティ。
『三角屋水産 鰹だし塩』
3つ目は『三角屋水産 鰹だし塩』(17g)。主な原材料に、鰹節、潮かつお(鰹、食塩)、いわし煮干しなどが使われた調味料だ。食塩相当量は100gあたり63.5g(17gあたり10.8g)なので、約6割が食塩。
だし塩には鰹節らしき粒があり、全体的に茶色がかった色。ほんの少し舐めただけで、馴染みのある鰹の香りと味わいが口中に広がる。
だが、お吸い物にすると鰹の香りこそあるものの、旨味がガクンと減り、全体的に甘しょっぱく感じる味だった。汁物として使うには向いていないのかもしれない。おにぎりやお浸しなど、塩味を活かした使い方が向いていそうだ。
『三角屋水産 しじみだし塩』
4つ目は『三角屋水産 しじみだし塩』(20g)。主な原材料に、シジミエキス粉末、いわし削り節粉末、オルニチンなどが使われた調味料だ。食塩相当量は20gあたり12.2gなので、約6割が食塩。
6種類の中で最も粒が小さく、粉のようなキメ細かさ。香りはいわしが強く、しじみ感はあまりない。舐めてみても塩味が強く、しじみの風味はほとんど感じられなかった。
お吸い物にしても同じで、塩味が強く、しじみらしさはほとんど感じられなかった。いわしの旨味も抑えられていた。しじみ汁は二日酔いに効く! と実感できるような味ではなく、しじみ風味の塩として使うくらいが丁度良さそうだ。
『三角屋水産 牛だし塩』
5つ目は『三角屋水産 牛だし塩』(17g)。主な原材料に、ビーフエキス調味料、牛肉粉末、ブラックペッパー、唐辛子などが使われた調味料だ。食塩相当量は100gあたり63.5g(17gあたり10.8g)なので、約6割が食塩。
袋を開けた瞬間から、ビーフジャーキーを思わせる肉の香りが飛び出してきた。牛肉粉末と思わしき黒い粒などもあり、だし塩というより合わせ調味料やスパイス調味料に近い。ほんの少し舐めただけで口中が牛の旨味で満たされる。
お吸い物としてはかなりパンチが強く、コンソメスープくらいの味の濃さ。塩味も強いが味とのバランスがとれている。唐辛子が入っているためか、まれにピリッとくるのは面白い。お湯にこれを溶かしただけでも十分においしく飲めるくらいの完成度だ。おでんやサラダ用のドレッシングなど、いろんな料理に使えそう。
『三角屋水産 のどぐろだし塩』
最後は『三角屋水産 のどぐろだし塩』(17g)。主な原材料に、焼のどぐろ、イワシ煮干しなどが使われた調味料だ。食塩相当量は100gあたり61.0g(17gあたり約10.4g)なので、約6割が食塩。
焼のどぐろが使われているだけあって、だし塩の段階でも香ばしさを感じられる。舐めただけでも、まろやかな味や深み、旨味の強さを感じられるほど濃厚。
お吸い物にしても旨味の強さはしっかりと感じられ、それでいて落ち着いた上品な味わいもきちんと残っている。かといって牛だし塩のような塩味やパンチはなく、お吸い物にはぴったり。後味にはほどよい余韻が残り、おいしさを実感しやすい。ラーメンのだしなどにも使えそうだ。
時短でごっそさん! コストも時間も手間もさばいてくれる芸達者ぶり
108円でのどぐろや牛のだしがおいしく作れるはずがない、という偏見で挑んだが、見事にいい意味で裏切ってくれた『三角屋水産 本格和風だし塩シリーズ』。時間がない人も味付けが苦手な人も、面倒な作業なしにサッと使って本格的な味わいにできるから大助かり間違いなし。たった108円とは思えないクオリティを一度体験してみてほしい。