市制100周年記念版 みんなで作る「歴史の本」 題名や子ども記者募集
川崎市は市制100周年を記念し、市民と共に作る「川崎の歴史の本」プロジェクトを本格始動した。本のタイトルやテーマの検討過程、調査取材などに市民が参加し、声を反映させながらまとめ、2027年3月の発行を目指すという。
川崎市の歴史をまとめた冊子としては、市制60周年を記念して88年から97年に発行した全11巻の「川崎市史」があるが、学識者中心の「編さん委員会」が、学術的・専門的な観点から集めた資料や記事が主体だった。
福田紀彦市長は市制100周年を迎えた24年度の施政方針の中で、基本政策「活力と魅力あふれる力強い都市づくり」の一環として、市民が川崎の歴史や文化を身近に感じられるような「親しみやすく、手に取りやすい、新しい形の『川崎市史』の作成」の取り組みを打ち出した。
これを受け市は市民団体関係者や大学教員、学生など15人に委員を委嘱した。委員らによる「編集懇談会」を重ね、テーマや構成を議論し、イベント会場やウェブ上で「市史で読みたいテーマ」についてアンケートを実施。約3千件の回答があり、「楽しい・面白い」と思う話題に関する質問では19・5%が「文化・エンターテインメント・スポーツ」、15・15%が「川崎の歴史・うつりかわり」と答えた。
6月末までタイトル案を募集し、今秋に決定。6月にはテーマに沿って取材活動をする「子ども記者」を各区から募る。取材した内容は7月開催予定のワークショップで福田市長との対話を交えながら公表する。
市の担当課は「市民参加のさまざまな形を用意している。ぜひ積極的に参加してほしい」と呼びかけている。問い合わせは市公文書館【電話】044・733・3933。