「シャチホコ焼きって何?」名古屋に負けるな!赤瓦が映える鶴ヶ城で楽しむグルメ【福島県会津若松市】
会津若松のシンボル・鶴ヶ城の個性的なスイーツが観光客に人気だ。その名も「シャチホコ焼き」。天守閣の守り神「シャチホコ」をかたどったユニークな“たい焼き”で、香ばしい生地の中に抹茶白玉あんやサツマイモあんなどの和のテイストが詰まっている。今回は、この歴史ある城郭(じょうかく)で味わうスイーツを紹介したい。
鶴ヶ城の歴史を味わう「シャチホコ焼き」
会津若松市のシンボル「鶴ヶ城」*。その天守閣の屋根に鎮座するシャチホコは、城下を見守る火よけの守り神とされている。そんな鶴ヶ城の歴史と文化を感じさせる名物が、鶴ヶ城公園内の喫茶店で提供されている「シャチホコ焼き」だ。この和菓子は、天守を守るシャチホコをかたどったユニークな形が特徴。歴史ある城郭を眺めながら楽しめるスイーツとして買い求める観光客も多い。
鶴ヶ城限定!こだわりの和スイーツ
シャチホコ焼きは、カリッと香ばしい生地の中に、和の風味を生かしたクリームやあんがたっぷり詰められている。ラインアップは、「カスタードクリームと焼き芋」「抹茶白玉あん」「黄金いも」の3種類。中でも「抹茶白玉あん」は、抹茶のほろ苦さと白玉のもちもち食感が絶妙なバランスで、ここでしか味わえない限定フレーバーとして人気を集め、海外からの観光客にも評判だ。しかも、秋冬限定販売のため、今しか味わえない。片手で手軽に食べられるので、城内を散策しながら味わうのもおすすめだ。
“銀のシャチホコ”とともに楽しむ城スイーツ
実際の鶴ヶ城のシャチホコは2体あり、北側がオスで南側がメスとされている。金箔(きんぱく)の歯、154枚の銀箔で覆われたうろこが特徴で、瞳にはなんと2カラットのダイヤモンドが輝く。
2010年の瓦のふき替え工事で45年ぶりに取り外されたが、現在は再び地上37メートルの天守閣の上に設置されているため、間近で見ることはできない。だが、シャチホコ焼きを手にしながら天守を見上げ、本物のシャチホコと見比べてみるのも面白い。
ご当地スイーツが伝える地域の魅力
地方の特色を生かしたグルメは、観光地の魅力を引き立てる重要な要素。シャチホコ焼きの誕生も鶴ヶ城を訪れる人々に魅力を伝える役割を担っているだろう。2018年には、福島名物「酪王カフェオレ」を使った限定フレーバーも登場し、城下町の伝統と新しい味の融合が、多くの観光客をひきつけた。
歴史ある城郭と、そこでしか味わえない限定の和菓子。鶴ヶ城を訪れる際は、ぜひ「シャチホコ焼き」を片手に天守閣を眺め、その歴史と味わいに思いを馳せてみてほしい。
補足
鶴ヶ城・・・国の史跡指定名は「若松城跡(わかまつじょうせき/わかまつじょうあと)」。地元では別名の鶴ヶ城(つるがじょう)で呼ばれることが多い。
参考資料:もっと 知って ふくしま! 鶴ヶ城篇(福島県)、一般財団法人 会津若松観光ビューロー(会津若松市)