【住宅ローンの現実】42歳、世帯年収780万。ローン5,000万は高すぎますか?【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細から年収を大公開。今回は、住宅ローンのお悩みにフォーカスを当て、借入可能額や毎月の返済額の目安、家計の改善点についてファイナンシャルプランナーが解説します。【42歳 経理職】
【住宅ローン】42歳、経理職の場合
プロフィール
42歳、男性
経理職
▼現状
世帯年収:780万円
住宅ローン:5,000万円
家族構成:妻(会社員、年収350万円)、子2人(小学生・中学生)
都市部在住
【相談内容】世帯年収780万円×住宅ローン5,000万円は妥当?
「これからマイホームを購入予定です。世帯年収780万円で5,000万円のローンは高すぎますか?住宅資金を貯めたいのですが、付き合いでなかなか飲み代を削れません」
世帯年収780万の住宅ローンをシミュレーション
まずは、年収に対してどのくらいの借入か確認してみましょう。
住宅金融支援機構「2023年度 フラット35利用者調査」によると、全国のフラット35利用者の平均借入額は年収の6.7倍*。
世帯年収780万円の相談者さんの借入希望額は5,000万円で、年収の約6.4倍。
平均並みの借入額と言えますね。
*……参考:住宅金融支援機構「2023年度 フラット35利用者調査」(p.18)
40代からの住宅ローン借入で注意しておくべき点は?
一般的に、居住費は収入の25%以内に抑えるのが望ましいとされています。
年収700〜800万円の場合は約14.6〜16.7万円が目安です。
ただし、気をつけなければならないのが相談者さんの年齢。
現在42歳で、住宅ローン借入時の年齢で考えれば決してお若くはありません。
金融機関では、完済時の年齢を80歳未満に定めているところが大半。
45歳になれば35年ローンを組めないため、返済負担率が上がります。
その結果、本来5,000万円まで組めたはずが4,500万円しか組めなくなるなど、借入額を減らされる可能性があるのです。
40代からの住宅ローンで大事なことは、頭金をできるだけ投入して借入額を少なくすること。
借入額を抑えることで利息負担も軽減でき、返済年数を短縮しても月の負担額を減らせるメリットがあります。
もちろん、子どもの学費や車の購入など大きな出費が予想される分は、手元に残しておく必要があります。
どのタイミングでどのくらいの現金が必要なのか、予めよく計算しておきましょう。
飲み代を減らすには1か月の予算と回数を決めて
相談者さんは付き合いで飲み代を減らせないのがお悩みとのこと。
住宅購入を控えた今の時期は飲み会を極力断り、住宅資金を貯めるのが賢明な判断です。
1か月の予算や回数を決めて飲み会に参加するようにしましょう。
飲み会の回数が予め決まっていれば、それを理由に断りやすくなりますよ。
ちなみに、2人以上の勤労者世帯の平均交際費は15,060円、そのうち食費が4,090円*。
マイホームの購入に向けて、飲み会は月1回を目標にできると良いですね。
*……参考:総務省「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 2024年」(2-5表)
まとめ
・相談者さんの住宅ローン借入額の負担は年収の6.3倍で、平均並み。
・40代からの住宅ローン借入は返済時の年齢を考えて、頭金を多く用意することが大切。
・1か月の予算や行く回数を決めて飲み会に参加し、節約した分を住宅購入資金に充てる。
※この記事では媒体で募集した情報に編集を加えて掲載しています。