町田市 生き物学ぶ かるた制作 「遊び通じ、興味を」
町田に生息する生き物を題材にしたかるた「まちだいきものかるた」=写真/町田市提供=が先ごろ、制作された。身近な自然に関心をもってもらうことを目的に町田市が手がけたもので、担当者は「かるたを通して、町田の自然に親しむきっかけにしてほしい」と話している。
「まちだいきものかるた」は、市が進める環境施策の一環で、町田市環境マスタープランに掲げられた「生き物に関心のある市民の割合」の向上を目指して企画されたもの。そのなかの目標値を達成できていないという現状に加え、他の世代と比較すると若年層の関心が低いというデータがあることから、子どもとその保護者を主なターゲットとして制作されたという。市担当者は「遊びを通して生きものに興味を持ってもらえればと思う」と話す。
市内児童も協力
絵札のデザインは、玉川大学芸術学部出身の永野聡さんが担当。読み札の文言については、市と共に「子ども目線のものにできれば」と小山小学校の児童が意見を出した。小山小では外来生物に関する市の出前講座が2023年度に行われたこともあり、協力することになったという。制作には、NPOフュージョン長池(八王子市)や森林インストラクターの池田倫子さんら、生きものの専門家たちも助言者として参加した。
取り上げられた生きものは、町田市内に生息し、見ることができるもの。市の鳥であるカワセミや、外来種のアメリカザリガニ、希少種のキンランなど、昆虫や鳥類、植物など多様な生きものが登場する。これらは、市民から寄せられた生きもの調査の報告をもとに選定されたという。
イベント用にも
完成した「まちだいきものかるた」は、市立小学校や学童保育クラブ、子どもセンターなどに配布されるほか、イベント用にA3・A4サイズの拡大版も作られ、体育館などで身体を使って楽しむかるた大会などの活用も予定されている。
市担当者は「『生き物っていいな』と感じてもらえるきっかけになればと思う」と話し、今後も身近な自然への関心を集める取り組みを進めていく考えという。かるたの内容は市のホームページで確認することができる。