いづも巳之助の一株コラム:百貨店インバウンドが減速でも一石三鳥なリファンド方式とは
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インバウンドの皆さんの免税された消費税は、いつのまにか2000億円にもなっていたんだな。最近、自民党で「免税をやめたらどうなる?」と議論が始まって、インバウンドで追い風の百貨店株が急にドンと下がった。
来年秋にはリファンド方式(購入時は消費税を払い、空港で払い戻す)に変更されるようだ。これが空港で物凄いコスト・システム負担になるのが目に見えているので、それを抑える事も「隠れた目的」かもしれない。
実は各百貨店では、このリファンド方式は大歓迎だ。自分たちが店でやっている免税手続きには、免税代行業者にかなりのコストを払っているため、手続きがなくなると商売的に軽くなるばかりか、免税不正をする外国人も考えなくて良くなる。つまり国税にもチェックされない。一石三鳥レベルの良い話なんだよ。
だから、昨日(5月26日)かなり株価が下がったときは、百貨店株の買い時だったフシもある。バリバリの海外富裕層は、あまり消費税とかあってもなくても関係ないので、庶民感覚には捉えにくい事象だったかもね。欲しいものは何がなんでも買うお客さんなので。
但し、4月の空前のインバウンド増が百貨店の売上に響かなかったことについては、今後も監視だ。