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五輪金メダリスト 体操・塚原親子が第一小に CDきっかけ NPO通じ

タウンニュース

塚原直也さん(左)、光男さん(右)親子と記念撮影する児童

体操教室・金メダルふれあい会が6月26日、多摩第一小学校で行われた。過去の大会においてオリンピック体操競技で金メダルを獲得した塚原光男さん、直也さん親子が来校。パリ五輪の開幕(日本時間7月27日)が近づくことから五輪への機運醸成と、児童との交流を目的にマット運動の指導などが行われた。

塚原光男さんは1968年のメキシコ五輪で団体金メダルを獲得してから3大会連続のメダリスト。ミュンヘン五輪では団体で金、鉄棒で金、つり輪で銅メダルを獲得。続くモントリオール五輪では団体金、個人総合で銅メダリストになるなど、体操界で活躍。2004年アテネ五輪では総監督を務めた。塚原直也さんはそのアテネ五輪に出場し、団体で金メダルを獲得。日本オリンピック史上初の親子金メダリストになった。

二人とも現役を引退し、光男さんは塚原体操センター(世田谷区)の代表として後進の育成などに携わっている。直也さんは株式会社立飛ホールディングス(立川市)に所属し、地域貢献や体操の普及に努めている。

本格指導に汗

体操教室を前に、光男さんは7月に開幕するパリ五輪に期待することや、オリンピックの知識・意義などを児童たちに話し、「平和の象徴」であることを強調した。マット運動では児童たちが前転や側転に挑戦。光男さんがコツを伝授し、直也さんが模範を示しながら指導していくと、児童らは汗をかきながらも徐々にマット運動に慣れていった。

現役を退きながらも、直也さんの迫力のある跳躍力に児童らは「かっこいいけど同じことはできない」「金メダリストに会えて良かった」などと興奮した様子で話した。最後に親子が獲得した金メダルが披露され、児童らはメダルをさわりながら記念撮影をしていた。

光男さんは「校風が明るいからか子どもたちは元気だった。児童に体操の素晴らしさを理解してもらうことは我々にとって大事なこと。体操は体の動きの基本となるもの。体操の素晴らしさが伝わったかな」と話していた。直也さんは「普段していることの延長でしたが、多摩市の学校に広げられたのは良かった。児童たちは積極的だった」と振り返った。

3・11支援が縁

二人が同校を訪れたのは1枚のCD「絆〜忘れない2024」がきっかけ。特定非営利活動法人日本アクティブ・フード協会(中央区/神原進理事長)が東日本大震災被災地の復興支援のために制作しているもの。

昨年度、同校6年生児童による合唱曲が収録されたが、同じCDには光男さんが作詞・作曲した「がんばれニッポン」が収録されていた縁で、やはり東日本大震災被災地支援を継続している桜ヶ丘商店会連合会(三橋誠会長)を通して同校に打診があり体操教室が実現した。神原理事長は「子どもたちにはオリンピックの意義を分かってもらい、塚原さんには体操を通じた教育と指導をしてもらえたら」と話し、体操教室を見守っていた。

CD「絆」は同法人が復興継続支援プロジェクトとして2016年から行っているもので、震災復興やつながりを歌った曲を収録し、毎年地震が発生した3月11日に発売している。そして、CDの売上全額が被災地域の子どもたちの支援に使われている。光男さんが被災地を応援するために作った曲はこれまでのCDすべてに、吹奏楽版や本人の歌唱が収録されており、同法人とのつながりが深かったという。

運動を指導する塚原親子

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