栄養満点の「ほうれん草」。農家が伝授する美容と健康にいい食べ方
物価高を実感する毎日、せっかく買った野菜は無駄にしたくないですよね。おいしく、そして全て使い切るための工夫をしたい、そんな方におすすめしたいのが書籍『農家が教えたい 世界一使える野菜の教科書 おいしくて体にいい選び方&食べ方』(KADOKAWA)です。執筆者は、群馬県で大規模農家を経営している「しん|野菜を育むプロ」さん。野菜のスーパーでの正しい選び方や保存法から、その日の体調にあわせた野菜の選び方、食べ方までを豊富な知識と経験に基づいて解説しています。今回はこの本の中から、毎日の買い物や料理が楽しみになる野菜の豆知識をご紹介します。
※本記事は著=しん|野菜を育むプロさん、監修=東京慈恵会医科大学附属病院栄養部の書籍『農家が教えたい 世界一使える野菜の教科書』から一部抜粋・編集しました。
ほうれん草は冬(11〜2月)が旬!
冬のほうれん草は寒さにさらされることで細胞が引き締まり、春夏より甘みも味も濃厚。寒い中、身を守るために栄養を蓄えているので栄養価も高いです。
おいしいほうれん草の選び方
寒さにさらされながら、しっかりと育ったほうれん草を見極めるには、葉が肉厚で濃い緑色か、茎が太いか、少し触れてみて茎に弾力があるかをチェック。葉先が変色したりしなびたりしているものは鮮度が落ちています。また、ほうれん草の根が赤くなるのは、ポリフェノールの一種で抗酸化・抗炎症などの作用がある「ベタシアニン」によるもの。つまり根が赤いほど免疫強化や老化抑制が期待できると言えます。
農家だから知っている!おいしい野菜の食べ方
ほうれん草と厚揚げの塩炒め
下茹でしたほうれん草と厚揚げを塩味で炒め合わせた一品。厚揚げのたんぱく質とコクが加わり、ボリューム的にも満足できるおかずです。
ほうれん草のサバ缶あえ
茹でたほうれん草をサバの水煮缶とあえるだけで、栄養満点なおかず・おつまみになります。好みでポン酢やしょうゆをかけても。
ほうれん草の処理法をチェック!
根にも栄養が詰まっており、甘くておいしいので葉と一緒に料理しましょう。株元をかき分けるようにしながら流水で丁寧に汚れを洗い流します。
【茹でる場合】
ほうれん草のアクの正体は「シュウ酸」という成分。毒ではありませんが鉄やカルシウムの吸収の阻害、尿路結石の誘発などの影響があるので、茹でてアク抜きします。切らずに、沸騰したお湯に茎だけ入れて30秒、さらに葉まで入れて30秒。
※水溶性栄養素の流出を抑えるため、茹ですぎないよう注意
【電子レンジを使用する場合】
根元までよく洗ったほうれん草約150gを、切らずに耐熱容器に入れてふんわりとラップをかけ、電子レンジ(500W)で約2分。取り出したら1分ほど水にさらしてアクを抜きます。
※電子レンジは500Wのものを基準としています。機種によって差がありますので、様子をみながら加熱してください。
ほうれん草を長持ちさせる保存法
いったん全体を水に浸し、水を切ってから濡らしたペーパーに包むとさらに長持ち。