【リアル給与明細】35歳、塾講師。老後資金が足りない……。ギリギリの生活は避けたいです【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【35歳 塾講師】
【リアル給与明細】35歳、塾講師の場合
プロフィール
35歳、男性
塾講師
▼現状
仕事内容は、塾の講師、教材開発。
労働時間は月166時間、残業は1時間程度。
ボーナスはなし。
【相談内容】老後資金に2,000万円貯めるのがやっとです。しかし、それだけでは余裕のある老後は送れないと考えています。4,000万円貯めたいのですが、どのような資産運用をしたらよいでしょうか。
解説するのは……
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。
現在のお給料は全国平均と比べると高い?低い?
質問者さんは、将来の老後資金に不安を感じていらっしゃるのですね。
ではまず、質問者さんのお給料を全国平均と比べてみましょう。
質問者さんの現在の収入を年収換算すると約603万円になります。
一方、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、質問者さんと同年代の教員の平均年収は約471万円*です。
*……参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」
このことから、質問者さんのお給料は、平均よりもかなり高い水準と言えそうですね。
貯めるだけでは不安は消えない?老後資金の正しい備え方
質問者さんは、老後に向けて2,000万円の貯蓄では余裕のある生活が難しいと感じているのですね。
老後資金を考える際、資産運用だけに頼るのではなく、生活コストの見直しも並行して行うことが大切です。
老後資金の資産運用は堅実に!
資産運用でお金を増やしたいと考えるのは良いことですが、高い利回りを求めてリスクの高い投資に手を出すのは危険です。
王道のインデックス投資よりもハイリスクな商品に手を出すと、大事な老後資産を大きく減らしてしまう可能性が高まります。
資産を増やすだけでなく、支出の見直しも重要
老後に毎月5万円を投資で得るためには、年利6%で運用できたとして1,000万円の元本が必要になりますが、用意するのは簡単ではありませんよね。
支出を5万円削減することができれば、1,000万円の投資資金を用意するのと同じ効果が得られますよ。
今のうちから、保険の見直し・格安SIMの活用など、生活の満足度の下がらない支出を見直すことで、老後に必要なコストを調整していきましょう。
「いくらあれば大丈夫か」を知ろう
老後資金は、ただ闇雲に貯めようとすると「いくらあっても足りないかも」と不安が尽きません。
大切なのは「自分にとって老後にいくら必要なのか」を明確にすることです。
まずは「ねんきんネット」で。将来受け取れる年金額を確認しましょう。
そのうえで、自分の生活費と年金の差額を計算すれば、具体的な老後資金の目標額が見えてきます。
「これだけあれば安心」と思える金額を知ることで、無理のない計画が立てられ、老後への不安もぐっと減りますよ。
まとめ
・質問者さんのお給料額は、平均よりも高い水準です。
・老後資金を貯めるために、高い利回りの投資商品に手を出すのは危険です。
・支出を見直すことで、資産を増やすことと同じ効果が得られます。
・闇雲に貯めようとせず、「自分は老後いくら必要なのか」を明確にすることで、老後資金の不安が減ります。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。