<ホエールスイム>いつか叶えたいクジラと一緒に泳ぐという夢【私の好きなサカナたち】
Webメディア『サカナト』には様々な水生生物好きのライター(執筆者)が所属しています。そんなライターの皆さんが特に好きなサカナ・水生生物について自由闊達に語らう企画「私の好きなサカナたち」。今回はサカナトライター・shellさんによる「私の好きなサカナたち」をお届けします。
海の生物と聞くと多くの人が思いつくであろう、クジラやイルカ。
知能が高くて可愛く、水族館のアイドル的存在。そして、海の生き物の代表格でもある鯨類。
そんな鯨類と筆者の出会いについて綴りたいと思います。
祖父に教えてもらったサカナたちの世界
私は瀬戸内の山側で育ちました。海より川が近い環境でしたが、幼い頃から祖父に魚釣りに連れて行ってもらっていたため、海や魚はすごく身近な存在でした。
瀬戸内海は海の幸が豊富で、メバルやアジ、タイなど様々な魚と出会いました。
細かな特徴を教えてもらい、少しずつ暗記していく毎日。そんな中、祖父が図鑑をプレゼントしてくれて、より多くの魚たちを知りました。
ですが、何よりも度肝を抜かれたのは、魚ではなくて、クジラやイルカでした。
水族館で見たことがあったイルカ。「キューッ」と可愛い声で鳴くイルカは、実は頭の上にある鼻の穴を震わせた音であって、声ではないということを知った時は、「えぇ!?鼻?」と幼いながら戸惑ったのを覚えています。
そして、クジラとイルカの違いは大きさのみで、「4メートル以上か以下か」で区別されるということも知りました。
「こんなに見た目が違うのになんで?」と祖父に質問攻めをしたのを、ハッキリと覚えています。
水族館通いを続けるうちに芽生えてきた夢
そんなサカナたちに会いたい気持ちが湧いてきて、足繁く水族館に通うようになり、可愛い水生生物たちを見て癒されていました。
ですが、クジラは水族館にはいません(厳密に言うと、イルカやヒメゴンドウなどの小さなクジラには会え、シャチにも会えました)。
大きなシロナガスクジラやマッコウクジラ、ザトウクジラなどそのほかの様々なクジラたちにはどうしたら会えるのか。図鑑の中だけではなく、いつかこの目で見たいと考えるようになりました。
そして、クジラだけではなく、多くの魚たちと一緒に泳げたら……。そんな“たられば”がいつしか夢になっていました。
大人になり、様々な経験をし、いっときは違う夢を追いかけましたが、運命なのか定めなのか、不思議と海や魚たちに戻ってきてしまうのです。
いつかクジラたちと泳ぎたい
そして、今はダイビングのライセンスをとり、多くの魚たちと泳ぐ日々を送っています。
いつかまだ出会ったことがない、多くの水生生物やクジラたちをこの目でみれるように日々勉強中です。
しかし、鯨類は人間と同じ哺乳類。高い知能を持ち、その一方でストレスも感じやすい。
近年、日本では地域によりホエールスイムが禁止になったり、カナダでは保護推奨の目的からホエールウォッチングが禁止になったりしています。
私たち人間は、節度を持って海と関わっていきたいと改めて思います。
クジラたちが今日も、広い海で楽しく泳いでいますように。
(サカナトライター:shell)