アジングタックルで良型クロダイをキャッチ【熊本・天草】軽量リグで乗っ込みシーズン攻略
クロダイの乗っ込みがハイシーズンを迎えます。今回は、強めのアジングタックルを流用し、漁港へ回遊してくるクロダイを狙った釣行の様子を紹介します。
軽量リグでクロダイ釣り
桜が咲く頃になると、クロダイは乗っ込みを迎え、釣りのハイシーズンに突入します。この時期になると、ふだんは警戒心の強いクロダイも大胆になり、ナイトゲームではプレッシャーも下がって、スロープの足元まで姿を見せてくれるようになります。
アジングタックルで挑む
「アジング中にクロダイが釣れた」という話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。アジング用のワームにも高反応を見せ、猛烈にアタックしてくることもあります。
この高反応を逆手にとって、筆者は「少し強めのアジングタックルでクロダイを狙ってみよう」と思い立ちました。良型狙いのセッティングで、漁港へ回遊してくるクロダイを迎え撃ちます。
使用タックル
・ロッド:Advancement HSR-63 Version3(ピンク)
・リール:11ソアレBB C2000PGS
・ライン:エステル0.25号
・リーダー:フロロカーボン0.8号
・リグ:ザ・豆 0.7g
・ワーム:オクトパス(こうはく)
見えクロダイを発見
今回選んだのは、スロープやサーフが隣接し、クロダイの実績が高い天草市の漁港です。潮回りは「長潮」から「若潮」への変わり目。釣り人には嫌われがちな潮周りでした。
ですが、捕食があまり上手くないクロダイにとっては、むしろ好都合なのではとポジティブに解釈。期待を込めてフィールドをくまなくチェックしていくと、明暗部の少し沖で良型の群れがベイトを追って捕食している姿を発見。これはチャンスです。
クロダイの反応を探る
見えクロダイたちは、推定水深50〜80cmほどの浅いスロープをゆったりと回遊しています。こちらからは丸見えなので、おそらく相手からも見えている状態。ですが、逃げる様子がないのは、ベイトに夢中で捕食スイッチが入っている証拠です。
そこで、ベイトの動きに似せたスピードで、クロダイが泳いでいるレンジをしっかり引けるウエイトを探っていきます。まずは0.5gからスタート。
違和感のようなアタリ
持ち込んだアジングロッドは、ブランクスはシャキッとしているのに、振ると柔らかく感じるという独特のフィーリング。ただ、魚信はしっかりと手元に伝わり、高感度が魅力です。
ルアーをレンジキープしながら引いていると、突然、引き抵抗がスッと抜けるような違和感が手元に伝わります。いわゆる“抜けアタリ”です。
ただ、この段階で合わせを入れても乗らず、どうもクロダイ以外の魚がいる気配…。少し我慢して違和感の後にアワセを入れると、ようやくフッキング。しかし、上がってきたのはキタマクラでした。
この魚を掛け続けるのは良くないと判断し、少し重めのリグに変えて、投入位置やコースを調整していきます。
良型のクロダイをキャッチ
「ザ・豆」は、ビーンズ形状の鉛にバーブレスのフックを組み合わせたジグヘッドリグで、アジが吸い込んで吐き出す際に喉奥に引っかかりやすいゲープ形状を採用しています。
このリグの特性がハマったのか、キャスト後に狙いのレンジを探っていると、またしても“抜けアタリ”が発生。即座に合わせを入れると、ロッドがベリーまで一気に曲がり、強烈な引きが伝わってきました。ヒットです。
手応えからして、見えていた群れのクロダイよりも明らかにサイズが大きいと感じました。しかも、リグはバーブレス仕様。ポンピングはNGなので、ロッドをしっかり曲げての溜め重視のやり取りになります。
ここで思い出したのが、ランディングネットを車に置いたままだったこと。やり取りしながら急いで車へ向かい、なんとかネットを回収。
すったもんだの末に浮いてきたのは、見事なクロダイ。しかも、ライトゲーム用のネットには収まらないサイズ。筆者にとって、今年一番うれしい釣果でした。
アジングタックルでクロダイを釣ろう
活性の高い乗っ込み期のクロダイをナイトゲームで狙うのは、とても楽しい釣行になりました。
アジングタックルを使ったことで、「ちょっと強度不足では?」と感じる方もいるかもしれませんが、実際には力負けするような感覚はなく、やり取りの楽しさが勝っていたのが正直なところです。
むしろ、警戒心が強くデリケートな魚を相手にするなら、こうした繊細なタックルの方がヒット率・キャッチ率ともに高いと感じました。
もし自宅にアジングタックルを眠らせている方がいたら、次のターゲットにクロダイを加えてみてはいかがでしょうか。
<松永一幸/TSURINEWSライター>