再建600年!「吉備津神社」の国宝本殿と梅雨を彩るアジサイ、壮麗な廻廊をご紹介
こんにちは!月子です。桃太郎伝説ゆかりの地として知られる岡山市の「吉備津神社」。今年は国宝の御本殿と拝殿が再建600年目の節目を迎えています。また、長い廻廊が幻想的で美しいのです。さらに梅雨の季節には、色とりどりのアジサイが境内を鮮やかに彩ります。この記事では、そんな「吉備津神社」のアジサイや廻廊などの見どころをご紹介します。
吉備津神社とは
「吉備津神社」は岡山市北区にある神社で、桃太郎伝説のモデルとされる武勇の神「大吉備津彦命」が祀られています。いつ創建されたかははっきりとした記録はありませんが、一説に仁徳天皇が創建したのが起源ともされています。仁徳天皇は300年代後半〜400年代前半の在位とされているため、およそ1600年もの歴史がある神社なんですね。
国宝の御本殿
「吉備津神社」の御本殿と拝殿は国宝に指定されているんですよ。御本殿の建築様式は「比翼入母屋造(ひよくいりもやづくり)」と呼ばれ、全国で唯一のもの。「吉備津造」とも呼ばれています。檜皮葺の屋根が描く美しい曲線と、屋根の先に伸びる千木(ちぎ)の雄々しいデザインが、重厚な雰囲気を醸し出しています。現在の御本殿と拝殿は1425年に再建されたもので、今年は再建からなんと600年という記念の年にあたります。
拝殿も国宝
こちらは拝殿です。「御本殿・拝殿は再建から600年という長い間、絶やさず管理・保護されてきた先人の方のご苦労あってのもの。これから先も、手助けいただきながら、管理・保護していきたい」と、権禰宜の長原様がおっしゃっていました。私たちが歴史ある美しい神社を参拝できることは、多くの方の尽力あってのことだと、改めてありがたく思いました。
再建600年を記念した奉祝行事
再建600年を記念して、様々な奉祝行事やイベントが行われます。
今後も講演会や写真展、ライトアップイベントなどが目白押し!この特別な機会に、ぜひ足を運んでみてください。
境内最古の南随神門
こちらの朱色の建物は、南随神門です。1357年に再建されたもので境内で最も古い建造物だそうです。そのため、国の重要文化財にも指定されています。
美しき廻廊
南随神門をぬけると、厳かな美しさをたたえる廻廊が現れます。現在の廻廊は全長約360mですが、江戸時代の境内図には、新宮社まで続く約900mもの廻廊が描かれており、かつてはさらに長い廻廊だったことがわかります。当時のスケールを想像すると驚かされますね。
アジサイの名所としての吉備津神社
「吉備津神社」は、アジサイの名所としても親しまれています。アジサイ園は、先ほどご紹介した廻廊の中央付近、2つのベンチが設置されている場所の東側にあります。特に、鳥居から伸びる階段の脇を彩るアジサイは、神聖な趣と相まって格別の美しさです。日本の梅雨の季節にしか見られない、神社ならではの情景を楽しめる場所ですよ。
アジサイ園
こちらのアジサイ園は、少なくとも30年以上前から存在しており、毎年少しずつ拡張され、現在ではなんと1,500株が咲き誇っています。現在も毎年植樹を続け、その規模を広げているそうです。
アジサイの見頃の時期
見頃は例年6月半ばから7月半ば頃までとなっています。近年は少し時期が早まり、6月半ばから6月末までとなる傾向にあるようです。また、見頃の時期には毎年「あじさいまつり」が開催されます。現在(6月下旬)はまさに見頃を迎えており、美しいアジサイが楽しめます。残念ながら、今年の「あじさいまつり」はすでに終了していますが、見事なアジサイはまだまだ楽しめますので、ぜひ足を運んでみてくださいね。
境内を彩るアジサイ
こちらは、鳥居がある階段の脇道を彩るアジサイです。鳥居の階段付近では濃い赤紫色のアジサイが見られますが、こちらの脇道では水色のグラデーションが広がっています。このように、場所によって様々な色合いのアジサイを楽しめますよ。
アジサイ園での注意事項
こちらは、脇道から階段方面に向かって撮影したアジサイの様子です。美しいアジサイ園ですが、階段や道以外には立ち入らないよう、またアジサイを傷つけないようご協力をお願いします。撮影の際は、通行の邪魔にならないよう、そして他の方が映り込まないよう、周囲へのご配慮をお願いします。
授与所
授与所では、絵馬やお守りをお受けいただけます。桃太郎ゆかりの「吉備津神社」ならではの、桃太郎絵馬や桃太郎御朱印帳などもありますので、吉備津神社参拝の思い出に、また神様のご加護をいただく意味でも、いかがでしょうか。
アジサイ御朱印
御朱印は社務所にていただけます。私がお参りした際は、通常の御朱印以外にアジサイの御朱印がありましたので、いただいてきました。みずみずしい水彩タッチでアジサイや廻廊が描かれています。また、御本殿拝殿再建600年の記念御朱印や復刻御朱印なども授与されていますので、参拝の証としてお受けになってみてください。
権禰宜 長原様からのメッセージ
今回、権禰宜 長原敬律様にお話を伺いました。
「特に今年は御本殿・拝殿再建600年の年であり、イベントも実施されております。ぜひご参加いただいて、みなさまの記憶に残るものとなればと思います」と、特別な年への思いと、参拝者への温かいメッセージをくださいました。
参拝にあたっての注意事項
「吉備津神社」では、参拝される皆様が気持ちよく過ごせるよう、いくつかお願いがあります。ワンちゃんや猫ちゃんといったペット(いわゆる「四つ足の動物」)は、原則として境内への立ち入りをご遠慮いただいています。やむを得ない場合は、必ずケージに入れて他の方のご迷惑にならないよう、ご配慮をお願いいたします。
所在地・拝観時間・アクセス
【吉備津神社】
所在地:岡山県岡山市北区吉備津931
拝観時間:5:00~18:00(授与所9:00~16:00/祈祷受付時間9:00~14:30)
交通アクセス(車):山陽自動車道岡山ICから約20分または、岡山自動車道岡山総社ICから約15分
交通アクセス(公共):JR吉備津駅から徒歩約10分
駐車場について
2025年5月2日より、駐車場が有料となっています。※御祈祷の方は、120分無料券をいただけます。
【第1・第2駐車場(24時間)】普通車:最初の20分まで無料。以降60分 300円
【自動車清祓所(5:00~16:30)】普通車:60分 600円
※年末年始(12月31日~1月5日)
当日駐車1回 500円
1月6日~15日 60分 300円
おわりに
いかがでしたでしょうか。今回は、歴史ある「吉備津神社」の再建600年を迎える御本殿・拝殿、そして美しい廻廊、さらに華やかなアジサイ園についてご紹介しました。凛とした空気が漂う「吉備津神社」へぜひ足を運び、特別な再建600年イベントにも参加してみてくださいね!