秦野電子地域通貨OMOTANコイン 加盟店増加に向け説明会 今年12月、運用開始へ
秦野市が今年12月からの運用開始に向け準備を進めている、電子地域通貨「OMOTANコイン」。市は8月に3回、事業者に加盟のメリットなどを周知する説明会を行うなど、加盟店の登録促進に取り組んでいる。
秦野市の地域経済は、人口減少の進行、近隣地域への大型商業施設の進出、ネットショッピング事業の拡大などの影響を受け、地域内消費の縮小と地域外への利益流出が懸念されている。こうした状況の中、市は地域経済の好循環と地域課題を解決するため2022年5月、市内の加盟店で使用できる電子マネーの導入に向けた推進本部と懇話会を立ち上げ検討を開始。導入の先行都市である岐阜県高山市などへの視察、意見交換会、導入システムの検討などを経て、今年3月に基本計画をまとめた。電子地域通貨の名称は「OMOTANコイン」。市は秦野を代表するシンボルである「表丹沢」と「面白い」「楽しい」の語感、これまでもキャッチフレーズとして使われている「OMOTAN」と連携した名称とすることで普及促進を目指すとしている。今後、利用者向けの説明会やアプリを操作するためのスマートフォン教室などが行われ、12月から運用が開始される。
81事業者が参加
市内事業者に加盟店への登録を促す事業者向け説明会は、8月1日・6日(2回)の計3回実施された。参加したのは、3回で81事業者。「スマホを持っていないのですが加盟することはできますか」、「病院などの医療機関も加盟できるのでしょうか」などの質問が上がった。
市は今年度の加盟店舗数の目標を500に設定し、27年度には累計800店舗としたい考えだ。市産業振興課の担当者は「今後も商業団体などと連携しながら、事業周知とPRに努め、多くの店舗の加盟を促進していきます」と話す。