基礎英語を使って語彙力を増やすには?【前編】~英語学習のお悩みにNHK「基礎英語」シリーズ元講師がお答えします!【Tony先生の基礎英語★相談室】
ふだん中学・高校で教え、かつて基礎英語の番組講師をつとめたTony先生こと田中敦英さん(桐朋中学・高等学校教諭)が、NHK「基礎英語」テキストシリーズをフル活用してより良い学びにつなげていくため、みなさんからのご質問やご相談に答えていきます。
田中敦英(たなか・あつひで)
1979 年東京都生まれ。桐朋中学・高等学校教諭。東京外国語大学大学院博士前期課程修了。2016~2018 年度「基礎英語1」講師。著書に『音声DL BOOK 中学3 年間の文法・単語・発音が1冊で身につく! 英語フレーズ101』(NHK出版)など。
今回は高校生からのこんな質問です。
質問
語彙力がなかなか増えなくて困っています。この夏、まずは聞いて、読んでわかる単語を増やしたいのですが、基礎英語を使ってできる方法はありますか。
楽しみながらコレクション
「感覚フル活用ノート」がおすすめ
一度見聞きした単語や熟語を、次に出会った時にも認識して意味がわかるようにする。その一つの方法としては、「感覚フル活用ノート」を作ってみるのがおすすめです。基礎Eならダイアログや出演者のトーク、基礎1・2ならストーリーや例文に出てきた語句で覚えたいものを、1自分の手で書き写す 2本文中の意味を書く 3その語句が使われている例文を書き写す。ここまでなら普通の単語ノートですが、「感覚フル活用ノート」は一味ちがいます。1~3に加え、4番組で聞いた音をたよりに発音やアクセントをカナや記号を使ってメモする 5その語句をイメージできる簡単なイラストや絵文字を添える。ここまでやると、視覚・聴覚・触覚を使っているので、読み返すことで記憶の定着がよくなります。
さらに、6自分の身の回りの人や好きなキャラクターを主人公にしてその語句を使った例文を書く というところまで取り組めば、見聞きしてわかるだけでなく表現のための語彙力も増強できます。ゲームの「モンスター図鑑」のようにコレクションしていくと、語句に愛着がわいて記憶に残りやすくなりますよ。
→次回は今回の方法に加えることでさらに効果を発揮する学習方法をご紹介します。お楽しみに。
◆イラスト:佐久間さのすけ