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【知られざる神戸名物・野球カステラの歴史を紐解く】新開地『福進堂』の野球カステラ 神戸市

Kiss

多様な交流が行われ、誇るべき文化が数多く生まれてきた神戸。その中でも長い歴史を持ち、地元民から愛されてきた「野球カステラ」をご存じでしょうか?

現在、神戸市内で販売を続けているのは7、8軒になっているとのこと。今回は実際に店舗を巡り、店と野球カステラの歴史を紐解きます。【「野球カステラ愛好会」の代表・志方さんへのインタビュー記事はこちら】

この日記者が訪れたのは、新開地駅からすぐの場所にある和菓子店『福進堂』。昭和8年に創業し、野球カステラにも60年ほどの歴史があるのだとか。

販売が行われていなかった時期もありましたが、野球カステラの販売に関する問い合わせがあったことをきっかけに近年復活。現在店では月に1回、店主が店の奥で丁寧に手焼きして販売されています。

地産地消を意識しているという同店。生地には淡路島の「北坂卵」を使用

「ここ数年、野球カステラはないですか?という問い合わせが増えてその人気ぶりを実感しています。そういった声を聴くと”そりゃ、やらなあかんでしょ!”となりますね」と店主。80袋ほど作っても2日くらいでなくなってしまうそうです。

丁寧に焼かれたほかほかのカステラは、小さいながらしっかりと野球道具の形が型取られていて可愛らしい…。この日は特別に、先ほどまで焼き型に収まっていた”焼き立て”をいただくことができました!

広がるのはしっかりした卵の香りと優しい甘さ。カステラという名前ではあるものの、屋台などで販売されるそれとは全く違う瓦せんべいのような香ばしさがあり、まさに”日本の味わい”です。少し冷めると周りはよりサクサクした食感になり、その変化も面白い!

全7種類

出来上がったものは一度に全種類が楽しめるように袋詰めされます。その様子を見せていただいていた記者が気になったのはその名前!

同店の野球カステラは通称「ヤキヤキ」。店ではビンズぜんべいを「ポリ」、障子せんべいを「パリ」という名前で販売しており、そのリズミカルな響きと”焼き立て”という意味を込めて野球カステラには「ヤキヤキ」と名付けたそうです。

引き継がれた歴史ある焼き型がつるされています

「親から子、子から孫へ”神戸のソウルおやつ”として代々懐かしさを感じられるようにしていきたい。昔食べたという記憶と共に”思い出のおいしい味”として残し続けていきたい」とのこと。地元民に愛される逸品ができるだけ長く続いて行ってほしいなと願うばかりです。

また同店にはほかにも瓦せんべいやみたらし団子、大きないちごが入ったいちご大福なども人気商品。野球カステラはもちろん、それ以外の商品も手に取ってその歴史とおいしさを感じてみてください。


場所
福進堂
(神戸市兵庫区新開地5-2-14)

営業時間
8:30~19:00

定休日
無休

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