横浜市内救急搬送 過去最多の12万件超 上半期概況、急病が7割
横浜市内の今年上半期(1月1日から6月30日まで)の救急出場件数、搬送人員が過去最多を記録した23年を上回るペースで増加していることが分かった。
市消防局の発表によると、救急出場件数は12万3273件で、前年同期と比べて6274件(5・4%)増加。搬送人員は10万206人で、前年同期と比べて5771人(6・1%)増えた。
1日当たりの平均救急出場件数は677件で、前年から31件増加。2分8秒に1回、救急車が出場していることになり、前年の2分14秒に1回のペースを上回る。
出場理由は急病が8万6945件で全体の70・5%を占めた。次いで住宅内での転倒・転落、やけどなどの一般負傷が2万2496件、転院搬送が5787件、交通事故が4422件だった。程度別では、軽症4万5709人、中等症4万5511人、重症以上8984人の順で、高齢者は6割以上が入院を必要とする中等症、重症以上となった。
消防局の担当者は「現在、熱中症による搬送者が急増中。特に室内で熱中症になる高齢者が多い」と話し、エアコンの使用や水分補給などの予防を呼び掛けている。
また、救急車の出場件数の急増を受け、市消防局は救急車の適正利用も呼びかけている。
救急要請の中には、通院のタクシー代わりに呼ぶ事例などもある。鶴見消防署では、適正利用を呼びかける動画を区内を走る市営バスの車内で8月から放映している。救急車を呼ぶか迷った際の救急相談センター(#7119)なども紹介しており、同署では「救える命を救うために、真に救急車を必要とする人のために、適正利用にご協力を」と求めている。