齋藤菜々子さんのゆる薬膳で春の養生――からだ整えごはん、いかがですか？

3/28(金) 7:00配信

春は何かと慌ただしく、からだのリズムも乱れがち。
なんとなくの疲れや、ちょっとした不調を感じることがあるかもしれません。
春の食材を使った、おいしくてからだが整うごはんを紹介します。
“おいしい”は、何より気持ちもホッとします。
本記事では、齋藤菜々子流からだ整えごはん「豚肉とせりのしゃぶしゃぶ」をご紹介します。

教えてくれるのは、齋藤菜々子さん

〝薬膳″は、中医学（中国の伝統医学）の考え方で、日々の食事で心とからだを整える料理のことです。
春のからだに合う食材とおいしい食べ方をご紹介しますが、薬膳では調理方法にはそうこだわらなくてもよいので、まずは食材とその働きだけでも覚えると、献立に迷ったときにも役立ちますよ

ゆる薬膳で春の養生

1　気をめぐらせる食材をとる

春は、気温の変化の影響で気のめぐりの機能が落ち、イライラしたり、頭痛が起きたりします。〝気〟は、エネルギーと考えるとよいでしょう。気を補いつつ、香りのよい食材をとると、気のめぐりがよくなり、気分がほぐれます。

2　血を補う食材をとる

動物が冬眠から目覚めるように、人間も春は活発にエネルギーを使う時期に入るので、血を消耗するようになります。この時期、貧血が多くなるのもそのため。血を補う食材をとりましょう。東洋医学では、血は血液だけでなく、体内のさまざまな働きも意味します。

3　デトックス（解毒）をする

冬は蓄えの季節で、養分をため込んでいます。これをうまく使えずにそのままため込んでいると、からだの働きが停滞します。老廃物を外に出す、デトックス効果のある食材をとりましょう。

食材MEMO
豚肉
血を補う。気を補い、疲労感を解消する
せり
デトックス。香りでストレス解消に
豆腐
デトックス

豚肉とせりのしゃぶしゃぶ

くたびれ気味でも、サッとつくれておいしいのがしゃぶしゃぶのよいところ！

材料（2 人分）

豚ロース肉（しゃぶしゃぶ用）…260g
せり（あれば根付き）…１ワ（100g）
ねぎ…1/2 本（50g）
絹ごし豆腐…1/2 丁（150g）
A （昆布（7cm四方）…1枚（5g）　ねぎの青い部分…1本分　水…カップ5）
大根おろし・ポン酢しょうゆ … 各適量
◎塩

［1人分390kcal　調理時間15分（だしをとる時間は除く）］

1 鍋にAを入れ、30分間以上おいて弱火にかけ、沸騰直前に昆布を取り出す（だし）。せりは、根の汚れをようじなどでかき出してよく洗い、根付きのまま8～10cm長さに切る。ねぎは斜め薄切りにする。豆腐は6等分に切る。

21の鍋を中火にかけ、煮立ったら酒大さじ2を加える。再び煮立ったら豚肉とそのほかの具を好みの量ずつ入れて煮る。火が通ったものから取り出し、大根おろしを添え、ポン酢しょうゆをかけて食べる。

■NHK『きょうの料理ビギナーズ』2025年4月号より
■撮影・木村拓（東京料理写真）／スタイリング・朴玲愛／取材＆文・岡村理恵

『きょうの料理ビギナーズ』2025年4月号の特集は「春のからだ整えごはん」。「気になる栄養素を春食材でおいしく藤井恵流からだ整えごはん」、「ゆる薬膳で春の養生齋藤菜々子流からだ整えごはん」、真藤舞衣子さんの「疲れた日のからだ整えスープ」をご紹介。藤井恵さんと齋藤菜々子さんの対談や、コラム「肩甲骨を動かせば、からだは整う！」など見どころ満載です。