「七」つながりで能登支援 七里ガ浜夏祭りで被災地のかき・のりとのコラボ商品販売
元日に能登半島を襲った大地震。大きな被害を受けた被災地の1つ、石川県七尾市の被災者を助けようと鎌倉の有志が発災直後から現地に赴き、支援活動を続けている。8月17日(土)・18日(日)に行われる七里ガ浜夏祭りでは、七尾産の能登かきを使った「㐂(よろこび)アヒージョ」を販売。売上の一部を活動費に充て、継続した支援を目指す。
七里ガ浜では、東日本大震災の被災地で地名が似ている宮城県の「七ヶ浜町」を支援するため、住民有志による「七里ガ浜発七ヶ浜復興支援隊」通称・七七支援隊が2011年6月から継続的な支援活動を行ってきた。
能登の地震を受けて同隊の中里成光隊長は、鎌倉青年会議所(JC)時代の仲間・七尾出身の宮本泰三さんを思い出した。実家の宮本水産の状況を聞いたところ、かきの加工施設や機械類が損壊し、食堂はほぼ全壊。崩れた屋根を覆うブルーシートや水、ガソリンが必要という。
物資を調達し、宮本さんらは1月3日朝に現地に到着。片付けをする中で、幸いにも養殖中のかきと漁船は無事だったが、むき身での出荷に必要な給排水設備が壊れ、工事の見通しが立っていないことが分かった。
そこで立ち上がったのが、鎌倉JC時代の仲間たちだ。図面作成や土木工事、給排水工事、食品衛生など、さまざまなプロがタッグを組み、8人がチーム鎌倉として4月中旬に現地へ。
無償で給排水設備の修理や敷設、製氷機の修理などを行い、出荷が可能な状態に復旧させた。配管の材料費などは、1月に鎌倉の学生らからなる防災普及学生団体Genkaiが集めた街頭募金を活用した。
能登かき料理夏祭りで販売
七七支援隊では、東日本大震災の時と同じく「七」つながりの七尾を継続的に支援しようと、月1回ほどの頻度で現地でのボランティア活動を行っている。「七ヶ浜の時と同じく、長く支援を続けることが大切」と中里隊長。七ヶ浜からも「七里ガ浜に支援してもらった恩を今度は七尾へ」と復興の恩送りとして、支援する動きも生まれている。
8月17日・18日には、七里ガ浜自治会が桜のプロムナードで開催する夏祭りで、七尾の能登かき、七ヶ浜ののり、七里ガ浜からはしらすを使った、七が3つの「㐂(よろこび)アヒージョ」を100食限定で販売。売上の一部を活動費に充て、継続した支援を目指す。祭りは午前11時から午後9時まで。雨天開催。