セ・リーグ球団別週間MVP 阪神・佐藤輝明が12球団トップ!巨人・若林楽人は4戦連続マルチ安打
3発9打点でwRAA6.6の佐藤
プロ野球セ・リーグは混戦が続いている。首位・広島は変わらないものの1.5差で阪神と巨人が追い、さらに0.5差で中日が続く。首位から最下位ヤクルトまで3.5差の団子状態だ。
SPAIAでは4月15日から20日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
12球団トップのwRAA6.6をマークしたのは阪神・佐藤輝明。20日の広島戦では6号2ラン、7号3ランを含む6打点を挙げてドラフト1位ルーキー伊原陵人のプロ初勝利をアシストするなど、先週5試合で計19打数9安打の打率.474、3本塁打、9打点の大暴れだった。
ここまで7本塁打、17打点は12球団トップ。1985年の掛布雅之、岡田彰布以来誕生していない球団生え抜き選手の30発、さらに自身初タイトルへ向けスタートダッシュに成功している。
ヤクルト・サンタナ、DeNA度会隆輝も好調
4勝2敗で貯金1とした巨人は、若林楽人がチームトップのwRAA4.6。17日のDeNA戦から4試合連続マルチ安打を記録し、19打数9安打の打率.474、1本塁打をマークした。昨年6月に松原聖弥との交換トレードで西武から移籍した27歳が、2番として躍動している。
1勝4敗でDeNAと並んで5位タイに転落したヤクルトは、サンタナが18打数6安打の打率.333、wRAA2.7と好調キープ。大爆発こそないもののノーヒットで終わる試合も少なく、コンスタントに安打を積み上げている。村上宗隆が二軍落ちした今、サンタナにかかる期待は大きい。
ヤクルトと同じく1勝4敗と元気のないDeNAだが、2年目・度会隆輝は元気だ。19日の中日戦で1号ソロを放つなど19打数7安打の打率.368、wRAAはチームトップの2.1だった。悲願のリーグ制覇へ、チームを勢いづける活躍が期待される。
中日ボスラー、広島・末包昇大も存在感
3連勝で勝率5割に復帰した中日は、新外国人ジェイソン・ボスラーが存在感を発揮している。4試合中3試合にスタメン出場し、11打数3安打ながら20日のDeNA戦で平良拳太郎から決勝弾を放ち、wRAA0.8だった。ここまでリーグワーストのチーム打率.198、5本塁打の貧打線を活気づけるか。
3勝2敗で首位キープの広島は、末包昇大がwRAA0.6でチームトップ。15日の中日戦で3安打3打点をマークして勝利に貢献するなど、20打数6安打の打率3割、計5打点と勝負強さを発揮している。ポイントゲッターとして4番に定着できれば心強い。
昨季はDeNAがチーム打率トップ、ヤクルトが本塁打数トップだったが、今季のDeNAはチーム打率4位、ヤクルトもチーム本塁打数4位と様相が変わっている。気候も温かくなり、週間MVPの好調選手だけでなく、まだ本調子とは言えない選手の復調も期待したい。
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記事:SPAIA編集部