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【検証】1stガンダムを見たことがない私が「ガンダムジークアクス」を見て衝撃を受けたこと / ネタバレ注意

ロケットニュース24

現在公開中の映画「機動戦士Gundam GQuuuuuuX(以下、ガンダムジークアクス)」が公開から10日間で興行収入14.3億円を突破したという。スタジオカラーとサンライズがタッグを組んだこの映画。庵野秀明さんも脚本を担当していて、カラー版ガンダムと言っていいだろう。

渋谷駅前の大きな広告を見て、そのキャラデザに惹かれて気にはなっていた。ただ、二の足を踏んだ理由は私(中澤)が1stガンダムを見たことがないからである

・ガンダム好きの人が言うには

私が最初にガンダムジークアクスの評判を聞いたのは、公開日に観に行ったガンダム好きの友人からであった。その友人はこう感想を述べた。「俺はめちゃくちゃ面白かったんだけど、1stガンダム見てない人って面白いのかな?」と

色んな続編が出続けて壮大な宇宙の叙事詩となっているガンダムシリーズ。その第一作目が『機動戦士ガンダム』で、これが「1stガンダム」と呼ばれている。その友人によると、どうやら、ガンダムジークアクスは1stガンダムを見ていること前提な面白みがあるようだ。

そう言われると、「見ていない人が楽しめるか」ということは見ていない人にしか検証できない。そこで踏んでいた二の足を踏みだすことにしたわけである。

・1stガンダムを見てないどころか

アニメに興味があればガンダム好きに会う率は高い。しかし、私が1stガンダムを見たことがないのは、最初に見たガンダムアニメが『機動武闘伝Gガンダム』だったからである。

世代的に周りで1stガンダムを見ている人は、今放送されているガンダムシリーズにまず触れて、興味を持ち元を辿る形で見ている人が多かった。ただ、『機動武闘伝Gガンダム』は宇宙世紀と無関係の作品で、そのテンションとキャラは最高だったんだけど、ぶっ飛びすぎていて1stガンダムを見ようという気持ちにはならなかったのである。

そのため、なんとなく宇宙世紀のシリーズを見るタイミングを逃したままここまで来てしまった。つまり、1stガンダムを見ていないどころか、ガンダムシリーズはGガンダムしか見たことがない

・衝撃

そんなノーガード状態でガンダムジークアクスに突っ込んでみたところ衝撃を受けた。こ、これは……

※ここから先は記事の性質上ネタバレを含む内容になるので、ネタバレが嫌な方は引き返していただけると幸いです。

分かる! 分かるぞ!! 前述の友人が言っていた意味が冒頭で理解できた。映画が始まっていきなり……

シャア・アズナブルが登場するのだ。1stガンダムを見たことがない私でも、さすがに “赤い彗星” のシャアは知っている。で、その後続く展開はシャアが無双した場合の世界線。まるでシャアのことが大好きな人が描いた同人誌みたいである。

なぜ、正史を見たことがない私がそれに気づいたかと言うと、シャアが最初の方で「あの時の判断が命運を分けた」的なことを思うシーンがあるから。これがド素人にも明らかな分岐と分かる演出であったのと……

初っ端で私でも見たことがある連邦側の某艦長が爆死するのである。なんかもうそういう目で見始めると、その後の展開は「やりたい放題か」とニヤニヤが止まらない。

そう、私でも「あ! ここ!」と思うのだ。それで気づいた。自分が意外と1stガンダムのシーンやキャラを知っていることに

・なぜ知ってるのか

見たことがないのに知っている理由はおそらく、1stガンダムが色んな場所で語られてきたからだろう。他アニメでのパロディーとかオマージュはもちろん、モノマネやシーンの再現などのミームで、自分がなんとなく大枠を把握していることにこの時気づいた

最近で考えると、『鉄血のオルフェンズ』のオルガの「止まるんじゃねぇぞ…」は作品を見てない自分でも知ってるけど、1stガンダムにはそういったシーンが大枠やキャラを把握できるくらいあるということである。1stガンダムの衝撃の大きさを感じずにはいられない。ガンダムって凄いな……。

・1stガンダムが見たくなった

その前半の展開がヱヴァンゲリヲン新劇場版で言う「:序」「:破」だとするなら、映画は後半から「:Q」に突入する。革命後の世界にどことなく『グレンラガン』を感じ、バトルシーンの弾除けに『トップをねらえ!』を感じたので調べてみたところ、監督の鶴巻和哉さんはグレンラガンの原画でトップをねらえ2の監督だった。

前述の通り、映画は良いとこ「:Q」までなので、この後の展開が気になる。そして、何より1stガンダムが見たくなった。単純なシーンや大枠だけでなく、物語の流れや戦争の局面などが分かれば前半はもっと面白くなるだろう。個人的にはブライトさんが生きてるのか死んでるのかが気になるところ

なお、今回の劇場版はテレビシリーズに先駆け一部話数を劇場上映用に再構築したものであることが発表されている。まだテレビシリーズの放送時期は未定なので、それまでに1stガンダムを見てみようっと。

というわけで、冒頭の興行収入はガンダム好きのものだけではないだろう。ド素人が見ても感じられる面白みは、色んな面で「ウマイなあ」と思ったのでした。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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