妻たちに聞いた!家庭内別居の思わぬトラブル #2「いつまでもこれではいけない…」
同じ家で暮らしてはいるけれど、配偶者とはきっぱりと別々の過ごし方をするのが家庭内別居です。
自分はそれでいいとしても、子どもがいる場合や外の世界との関わりでは、家庭内別居をしていることで思わぬトラブルが起こることもあります。
特に配偶者との不仲を周囲に隠しているときは、その対応に追われることを避けられません。
家庭内別居で起こる事件には、どんなものがあるのでしょうか。
「夫と家庭内別居になったのは、仕事の疲れを言い訳に子どもたちの話をろくに聞かないし、家事の分担も嫌がる姿に愛想が尽きたからでした。
同じ寝室で寝起きするのも嫌になって、家事室にしていた小部屋に布団を持ち込み、家庭内別居がスタート。
それでも、中学生の子どもたちは思春期に入っているのを感じていたので、仲の冷え切った親の姿を見せるのはまずいと極端な拒絶はやめ、ご飯は皆で食べるようにしていました。
それでも、会話が少ないしすぐ寝室に引き上げる夫を見ていれば、子どもなりに考えるところはあったのだろうなと思います。
あるとき、市外にある私の実家に子どもたちを連れて遊びに行ったのですが、長女が『お父さんとお母さんの仲が悪くて、離婚するかも』と母に言っていたのを聞いてびっくりしました。
子どもたちは実家の両親に小さい頃から懐いており、そんな本音が出たのかもしれません。
母に呼ばれて『どういうこと?』と尋ねられ、仕方なく夫との状態を話しました。
『子どもに不安な思いをさせるなんて』と母は怒り、そんな親の事情を押し付けるなと言われて落ち込みましたね……。
何より、私にはそんなことは一言も言わなかったのに母には打ち明けた長女の気持ちを考えたら、本当に申し訳ないと思いました。
かといって、じゃあ自分は一向に変わろうとしない夫とどう向き合えばいいのかにまた悩んでしまい、家庭内別居をやめる勇気も持てなくて。
今は、せめて子どもたちの前だけでもと、なるべく夫とは会話するようにしています。
夫は夫で子どもたちの不安定さに気が付いているようで、今のところは普通に言葉を返してくれるのでほっとしていますが、いつまでもこれではいけないと、今後についてずっと考えています……」(40代/金融)
家庭内別居に至るには必ず理由があり、それは外部の人間にはわからないものです。
それでも、こんな形で子どもが家庭外の人間に打ち明けてしまうのは、やはりつらい思いをさせている事実を無視できません。
家庭内別居や親の都合であり、子どもの状態については夫婦ともに責任があります。
巻き込まれてしまう側の気持ちを考えれば、夫とはある程度のルールを決める必要があるのではと感じます。
(ハピママ*/弘田 香)