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2025年4月25日（金）から5月18日（日）まで、サンシャインシティ（東京･池袋）にて『シルバニアファミリー展40th』が開催中だ。

緑豊かな森の中で動物のキャラクターたちが繰り広げる、優しく愛あふれる世界を表現したドールハウスシリーズ『シルバニアファミリー』。世界80以上もの国と地域で年齢や性別を越えて広く愛されてきた本シリーズは、1985年の発売から今年で40周年を迎える。

本展はシルバニアファミリーの誕生40周年を記念した特別企画であり、史上最大規模の展覧会となる。「ようこそ、シルバニア村へ」をキャッチコピーに、会場内は全エリア・全作品が撮影可能だ。

40年間の軌跡を辿る展示

40年もの歴史を持つシルバニアファミリーは、動物たちだけでなく、家、学校、幼稚園、保育園、ベーカリーや雑貨屋といった店などのほか、シーサイドやタウンといった多彩なエリアを展開している。本展はそういった歴代の建物やエリアなどを一挙紹介し、どこか懐かしい雰囲気の建物からおしゃれな店、各種リゾートなど、シルバニアの発展と一貫した魅力を堪能することができる。

2018年に登場した「赤ちゃんコレクション」は、多様なコスチュームを着た動物の赤ちゃんが小物と一緒にパッケージ化され、封を開けるまでどんな赤ちゃんと出会えるのか分からないというワクワク感も相まって人気を博してきた。会場には歴代の赤ちゃんコレクションが展示されており、赤ちゃんたちの個性が見えるだけでなく、勢ぞろいしたときの愛くるしさもたまらない。

出口付近の「お見送り花道」で約100ものシルバニアファミリーのキャラクターが集結しているさまは圧巻だ。多種多様な動物たちは思い思いのポーズをとり、つぶらな瞳でこちらを見つめる。彼らに囲まれると、40年という時間の重みと共に、シルバニアファミリーの世界で守り抜かれてきた、家族や愛情、やさしさといったテーマを実感するだろう。

巨大ジオラマでシルバニアの世界に入り込む

シルバニアファミリーは、家や乗り物、家具や調度品などの一つひとつが非常にリアルで精巧だ。本展では、そんなシルバニアのユートピアに入り込んだような感覚を味わうことができる。会場に入ると森の小道が現れ、シルバニアの仲間たちに歓迎される。展示物やシルバニア村のマップも人間が使える大きさなので、まるで彼らの住む村に訪れたような気分だ。

「村あるき」エリアには、シルバニア村のジオラマや、赤ちゃんたちが四季を楽しむミニジオラマが展示されており、豊かな自然に囲まれた家や庭からは、村の住人たちのていねいな暮らしぶりがうかがえる。動物たちが散歩し、集合し、食事をしている様子は生き生きとしており、我々が見ていないときにはこっそり動き、語らい、遊んでいるのではないか……などと想像が膨らむ。

ピンクや水色などのパステルカラーが華やかな遊園地「シルバニアランド」の大型ジオラマも。遊んでいるのは赤ちゃんたちだが、それぞれ衣装や動作、持っているものや乗り物などが各々違うので、すみずみまで見入ってしまう細かさだ。

今年販売予定の「フェアリーシリーズ」を一足先に体験できる「妖精の森」エリアでは、幻想的な風景の中、無邪気な赤ちゃんたちが妖精の姿で森の生活を堪能している。足を踏み入れると、彼らと一緒に森の中を散策しているようだ。

創造性と想像力を刺激するコラボレーション

多彩なコラボ作品があるのも本展の特徴。2024年放送のTBSドラマ『西園寺さんは家事をしない』では、主人公である西園寺さんの部屋がシルバニアファミリーに囲まれていると話題になったが、本展では西園寺さんの部屋を一部再現。テレビドラマの主人公も夢中になるシルバニアの魅力を体感できる。

さまざまなクリエイターが「シルバニアファミリー40周年のお祝い」をコンセプトに創作した作品も見逃せない。ブランド「tanakadaisuke」のデザイナー・田中大資、ブランド「JennyFax」のデザイナーであるシュエ・ジェンファン、写真家の小林真梨子、写真家デュオのトキ、クリエイターチームとして活躍するAnimistらが参加。デザイナーが制作した限定衣装を身にまとった姿には息を呑んだ。

本展は物販コーナーも充実しており、展覧会限定ドレスを着た人形や文房具、カチューシャなどの展覧会オリジナルグッズが揃っている。全てがかわいらしく財布の紐が緩んでしまうが、購入数の制限などに注意しよう。また、土日・祝日限定のワークショップなども開催されているとのことだ。

多様な動物たちや歴代の家の愛らしさや魅力を堪能し、シルバニアファミリーの40年の歴史を実感できる『シルバニアファミリー展40th』は、5月18日（日）まで、サンシャインシティ（東京･池袋）にて開催中。

(C) EPOCH
文・撮影＝中野昭子