パ・リーグ球団別週間MVP 西武・長谷川信哉が12球団トップ、ロッテ池田来翔にブレイクの予感
長谷川信哉が今季初猛打賞で上昇モード
プロ野球パ・リーグは、首位・日本ハムから3位オリックスまで1ゲーム差と熾烈な首位争いが続いている。2勝3敗1分けだった日本ハムは辛くも首位をキープし、3勝2敗と勝ち越した西武が0.5ゲーム差に肉薄。逆に最下位ロッテは先週も2カード連続で負け越し、借金は今季ワーストタイの11にまで膨れ上がっている。
SPAIAでは5月20日から25日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
西武の高卒5年目外野手、長谷川信哉がwRAA4.7で12球団トップだった。先週は4試合にスタメン出場し、17打数7安打の打率.412をマーク。特に週末24日のロッテ戦で3安打2本塁打3打点、翌25日も2安打と快音を響かせ、チームの連勝に大きく貢献した。
今季は「1番・右翼」で開幕スタメンを勝ち取るも、打率は1割台と低空飛行が続く中、今季初猛打賞を打撃向上のきっかけにできるか。西川愛也と渡部聖弥が一歩リードする外野レギュラー争いでさらなる存在感を示したい。
オリックス杉本裕太郎が自己最多6打点、日本ハム郡司裕也は2度の決勝打
最下位に沈むロッテでは、大卒4年目の池田来翔が打撃好調だ。21日のオリックス戦から3試合連続マルチ安打を記録するなど、21打数8安打の打率.381と打ちまくり、チームトップのwRAA3.6をマークした。チームは112得点、打率.211ともリーグワーストと貧打にあえいでいるだけに、持ち前の強打を生かしてレギュラーを一気につかみ取りたいところだ。
3勝1敗だったオリックスでは、杉本裕太郎がwRAA3.0でチームトップだった。25日のソフトバンク戦では5号3ランを含む3安打を放ち、自己最多となる6打点の大暴れ。シーズン打率も.291とし、リーグ6位に急浮上している。
首位の日本ハムでは郡司裕也がチームトップのwRAA2.7を記録した。21日のソフトバンク戦で9回裏にサヨナラ適時打、23日の楽天戦では4番に座り決勝の3号ソロを放つなど、持ち前の勝負強さを発揮。首脳時の起用に応える働きぶりを見せている。
楽天・渡邊佳明、ソフトバンク柳町達も存在感
2勝2敗1分けだった楽天では、渡邊佳明がwRAA2.1でチームトップだった。20日の西武戦で今季初の猛打賞を記録すると、22日の同戦でも2安打の固め打ちを見せ、先週は11打数6安打の打率.545をマーク。スタメン定着へバットで存在感を示している。
勝率5割で4位につけるソフトバンクでは、柳町達がwRAA1.9と好調をキープ。先週は全4試合でヒットを放ち、16打数5安打の打率.313をマーク。22日の日本ハム戦では延長11回に決勝の3号ソロを放つなど今季は長打力も身に付け、中軸としても見劣りしない活躍を見せている。
リーグ戦は交流戦前のラスト1週間にいよいよ突入。勢いを付けてセ・リーグとの対戦を迎えるためにも、週間MVPに輝いた選手たちの活躍は欠かせない。特に下位チームは少しでもゲーム差を縮めておきたいだけに、各選手のさらなる活躍に期待したいところだ。
【関連記事】
・セ・リーグ球団別週間MVP 阪神・大山悠輔が急上昇!DeNA牧秀悟は9試合連続安打
・2025年プロ野球セ・パ交流戦日程と対戦カード、1チーム3試合ずつ全108試合
・プロ野球セ・パ交流戦の通算成績、年度別優勝チームとMVP
記事:SPAIA編集部