長野県のおやきを紹介!
日本人が古くから大切にしてきた「ハレの日」には、地域によってさまざまな過ごし方があります。「ハレの日だより」では、結婚式やを始め地域に伝わる行事や風習など全国各地の“冠婚葬祭にちなんだ話”を紹介します。
今回は長野県のおやき!
長野の郷土料理”おやき”とは、小麦粉やそば粉の生地に、野菜など旬の食材を包んで焼いたもの。長野では日常の食事でもありますが、実はハレの日にも欠かせないグルメなんだそうです。この日は長野県市のご出身でSBC信越放送の飯塚敏文アナウンサーに詳しいお話を伺いました。
長野県では、お彼岸やお盆といった時期に家族みんなで沢山のおやきを囲んで食べるという風習が今でもあり、また仏壇のお供え物などに「おやき」を使うことも!
現在、日常のおやきと「ハレの日」のおやきの大きな違いはないんですが、昔は日常のおやきは黒っぽいもの、「ハレの日」のおやきは白っぽいものと区別されていた模様。
日常で食べられているおやきは「ふすま」と呼ばれる小麦の粒の皮まで含めて作られていて、さらに焼いて作る場合が多かったので黒っぽい色に。
それに比べてハレの日のおやき” は神仏に供える目的もあったので、上品なものに作り分けられていて原料の小麦粉は丁寧にふるいにかけて、真っ白な粉を原料に。また蒸かして作る場合が多かったので白いものになりました
長野にはおやき屋さんが沢山ありスーパーやコンビニでもおやきが売っています。なので現在は普通のご家庭だと購入される方が多いそう。
ちなみにおやき屋さんは、一年のうちでお盆の時期が繁忙期!
多くのおやき屋さんに毎年行列ができており、どのお店でも夜中から作っているんですって。ちなみに昔ながらのおやきを食べるハレの日はお盆やお彼岸以外にも…
1月2日に食べる「玉おやき」⇒「1年が丸くいくように」という願いを込めて正月におやきを食べる。
6月田植え終わり「農休みおやき」⇒田植えが一段落したら、田の神に感謝し、豊作祈願をしておやきを作って食べる。
7月31日「おりのおやき」 ⇒善光寺のお盆の行事で、参拝者が本堂に一泊する「お籠り」の際に、かつての参拝者は手作りの“おやき”を持参していたのだそう。
12月31日「まるめあげおやき」⇒今年も丸く納まったと感謝して家族でおやきを食べる。
季節や生活の大事な時に食べる食べ物なんですね!
なんだかお話を聞いていたら食べたくなってきました!
このコーナーでは、みなさんの冠婚葬祭のエピソードや地域に伝わる風習・行事の思い出などをお待ちしています。是非教えて下さいね!
(TBSラジオ『ONE-J』より抜粋)