〝湖の上〟を歩く小鳥に9.4万人驚がく 奇跡的瞬間に「これが御神渡りか」「キリス鳥だー!」の声
思わず二度見してしまうような光景が、X上で話題となっている。
「そんなとこ歩くの?」
2025年2月11日、Xユーザーのpitti(@birdpitti)さんが戸惑いながら投稿したのは、トコトコと優雅に歩く鳥の映像。
ただ歩いているのは普通の地面ではなく......えっ、水の上!?
いや、どうやらたくさんの氷が浮いているようだ。凍り付いた水面が砕けたものらしい。
だとしても、そんな場所を歩いて落ちちゃわないの......?
こちらの心配をよそに、その鳥は薄氷がゆらゆらと揺らめく水面を器用に進む。
そして、波が大きくなったところで、さっと飛び立っていった。
思わず我が目を疑う〝神業〟......。Jタウンネット記者はこの光景を捉えたpittiさんに、当時の状況を聞いた。
氷が音を立てて割れ...
pittiさんによると、氷の上を歩く小鳥を見かけたのは、長野・上諏訪の諏訪湖岸でのこと。10日の午後4時ごろだった。
信州大学の2年生で、生物学を学んでいるというpittiさんにとって、鳥類観察は趣味のひとつ。この日は東京の友人たちと諏訪で遊ぶ予定があり、それまでの間、鳥を見ていたのだという。
「朝、湖の大部分が凍結したと聞いて楽しみに見に行ったのですが、3時過ぎに到着したときにはほとんど溶けていました。風が強いので波も高く、氷が音を立てて揺れ動いていました。 水鳥などを観察しながら歩いていたとき、ハクセキレイが湖の上にいるのを発見しました」(pittiさん)
これまで、氷の上を走るハクセキレイの姿は何度か見ていたが、あんなにも砕かれている上に激しく動いている氷上を歩けることに驚き、すぐに動画を撮影したそう。
「上下に揺れて時々滑りかけながら走っている姿はとてもかわいくて魅力的でした」(pittiさん)
pittiさんの捉えた映像には、X上で9万4000件を超える「いいね」(20日夜時点)のほか、こんな反応が寄せられている。
「氷に気付かず、鳥界のイエス様か!?とw」 「キリス鳥だー!!!!」 「忍者みたいでカッコいいですね~」 「波乗りのプロ」 「これはかっこいい」 「こんなふうに世間の荒波と薄氷を軽やかに踏み越えていきたい」 「これが御神渡りか...」
御神渡りとは、この時期の諏訪湖で期待される自然現象で、凍った湖面の氷が裂けて山脈のようになるもの。古くから地元で「神様がお渡りになった跡だ」と言い伝えられてきたという、壮大な光景だ。
地球温暖化の影響もあり、残念ながら7季連続で現れていないのだが......小さなセキレイが、かわりに渡ってくれたのだろうか。