エサ釣り仕掛けは自作と市販品どちらが良い?それぞれのメリット・デメリットを紹介
エサ釣りを楽しむために欠かせないのが、魚を釣るための仕掛け。昨今は釣具店や通販にて手軽かつ比較的安価で購入できるため、わざわざ自作せず市販品を購入するアングラーも多いのではないだろうか。だが、自作仕掛けには様々なメリットがある。今回は、自作仕掛けと市販仕掛けのメリット・デメリットについてフォーカスしてみたい。
自作仕掛けのメリット
手軽に仕掛けを購入できるのに、なぜわざわざ自作するのか。そのメリットを紹介しよう。
世界に一つ
自作した物は、当然「世界に一つしかないオリジナル仕掛け」となる。魚の生態を自分なりに研究し、「きっとこれで釣れるはずだ」と試行錯誤した自作仕掛けで釣れた1匹は感無量だ。
コスパが良い
ハサミやペンチ、ラインといった必要な道具を一式揃えてしまえば、後は針やサルカンといった小物を買い足すだけ。トータルコストは、市販品に比べて大幅に安くなる。特に根掛かりが多発するような場所で使用する仕掛けのランニングコストは、市販仕掛けと比べると大変な差が生まれる。
痒い所に手が届く
市販仕掛けをみて「ちょっと違うんだよな…」と感じた事はないだろうか。だが自作仕掛けなら、自分自身が想定している通りの仕掛けを用意できるのだ。
腕が上がる
仕掛けを作るという事は、「どのような仕掛けが適しているか」を深く考え、対象魚をしっかりと研究することになるので、必然的に腕が上がる。仕掛けを自作できれば「釣り人」ではなく「釣り師」と言えよう。
自作仕掛けのデメリット
メリットが多い自作仕掛けだが、やはりデメリットも存在する。順にみていこう。
慣れが必要
仕掛け作りに置いて、最初のハードルとなるのが結び方。針やサルカンの結び方を覚えるのに、多少苦労することが多い。こればかりは慣れが必要だが、何本か作ってしまえば自然と手が覚えてくるので、時間が解決してくれるはず・・・と気長に考えよう。
時間と手間がかかる
1つの仕掛けを作るには、やはりそれなりの時間がかかる。忙しい社会人の場合、「仕掛けを作るための時間」を捻出するのが最難関と言えるかもしれない。特にサビキ仕掛けのような針数が多い仕掛けや、投げ釣り仕掛けの砂ズリを作るには、大変手間がかかる。この辺りは自分自身のキャパと相談しよう。
管理面
市販仕掛けと違い、自作仕掛けには商品名やパッケージといった物が無い。ケースに収納した後、サイズや種類が判別できるような工夫が必要だ。「対象魚・針やハリスの号数・作成日時」等を記入しておくことをオススメしたい。
市販仕掛けのメリット
一方、市販仕掛けにはどのようなメリットがあるのかをみていこう。
多種多様なものが存在
わざわざ小物を1つずつ買いそろえなくても、市販品には実に様々な種類が存在する。釣具店を訪れて、直感的に「良いな、釣れそうだな」と思ったものを即使用できるのだ。
信頼感
日本の釣り具メーカーが販売している市販仕掛けには、驚くほど不良品が無い。実際30年近く釣りをしている著者も、時折有名メーカーの仕掛けを使用するのだが、不良品に出会ったことが一度も無いのだ。ラインの結節やパーツ部の不良に悩まなくていいのは、市販仕掛けの最大のメリットと言えるだろう。
お手軽に楽しめる
釣りに行く前に釣具店に立ち寄り、購入後すぐに使用できるというのも大きなメリット。時間が無くても釣りに行きたい、そんな時にうってつけだ。
針数が多い仕掛けも
サビキ仕掛けやキスの投げ釣り仕掛けなど、針数が3本以上になるような仕掛けも数多く存在する。これらは自作すると多大な時間と手間がかかるため、数百円で購入できるのは大変ありがたい。
市販仕掛けのデメリット
では、市販仕掛けにデメリットはあるのだろうか?著者が思う事を紹介していこう。
やや高価
一流メーカーの市販仕掛けは、当然ながらやや値が張る。サビキ仕掛けを例に出すと、1本で300円~500円程度が一般的だ。使用頻度が高い仕掛けを毎週のように購入していると、結構な金額になってしまいフトコロが痛い…。
「ちょっと違う」が存在
「自作仕掛けのメリット」で記述したが、市販仕掛けは「もうワンサイズ小さい針が良いな」「全長がもうちょっと短ければ」等と言った要望が通らない事が多い。このような要望が自身の中で増え始めたなら、それは仕掛け作りにトライするタイミングなのかもしれない。
購入できないことがある
シーズンインした対象魚を狙うために仕掛けを買いに行ったら、既に売り切れで購入できなかった…といった経験はないだろうか。考えることは皆同じなので、本格的にシーズンインする前に用意しておくなどの工夫が必要だ。
シンプルな物は自作、複雑なものは市販品を!
以上の事から、著者はシンプルな物は自作し、複雑なものは市販品を購入すると決めている。例に出すと、渓流釣りやカワハギ用胴突き仕掛け、タチウオやメバルのウキ釣り仕掛けは自作し、サビキ仕掛けやキス釣りの仕掛けは市販品を購入している。
自分自身の予算とライフサイクルに合わせて仕掛けを用意し、思い思いの釣り方で楽しんでみてほしい。
<荻野祐樹/TSURINEWSライター>