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「人を裁くのは、自分が間違ってないか裁き続ける営み」元裁判官に聞く“裁判”と“冤罪”

文化放送

お笑い芸人の大竹まことが同世代や全世代の男女に向けてお送りしているラジオ番組『大竹まことゴールデンラジオ』(文化放送・毎週月〜金曜13:00~15:30) 1月31日の放送は、裁判官を経て弁護士に転身し、プレサンス元社長冤罪事件の弁護団や、角川人質司法違憲訴訟弁護団などを務め、集英社インターナショナルの『冤罪 なぜ人を間違えるのか』著者である西愛礼氏を招き、冤罪について伺った。

大竹「今は裁判官をされている?」

西「裁判官は辞めまして、今は刑事弁護を主にしています」

大竹「弁護をなさっている」

西「そうです。弁護士になりました」

大竹「弁護士なんだ。裁判官時代はどんなご苦労があったんですか」

西「3年間、千葉で刑事事件を担当する裁判官をしていました。そこで、裁判員裁判とか、そういった難しい事件を毎日担当していました」

大竹「そうなってくると、人を見定めたり、いろんなことを考えたりしなくちゃいけない。裁判に出る人よりかは、自分自身の事に問題が返ってきますね」

西「本当におっしゃる通りで、人を裁くのは、自分が間違ってないか裁き続ける営みでもあって、本当にどこまでも自分は「あっているのか」「間違ってないのか」と自問自答しながら仕事をする。そんな3年間でした」

壇蜜「偏見との戦いですよね」

大竹「それが自分の中にもあるし、外にもあるわけですからね。そこは難しいお仕事ですね」

西「特に、本当は犯人じゃないのに有罪判決を下してしまったら、誤判冤罪といって、やってもいない罪で罰を受けなければならない。それだけはどうしても防がないといけないということで、裁判官はみんな一生懸命やっていました」

壇蜜「袴田事件はその最たるものですよね」

大竹「この事件について、何かお感じになりましたか?」

西「袴田事件というのは、去年再審無罪判決が出たんですけれども、日本で5例目の、死刑が有罪で確定した後、再審で無罪になった事件です。袴田さんは、世界で最も長く服役した死刑囚としてギネス記録にも登録されています。そういった事件が実は無罪だったと」

壇蜜「全然嬉しくないギネス記録ですね」

西「そうですね。日本が、世界で一番長く死刑囚を服役させてしまっていたと。しかも、有罪の決定的な証拠は捏造だったと裁判所が認定しました。これは本当にとんでもない話だと思ってます」

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