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大船渡市の林野火災 「想定外」対応し消火 市から緊急消防援助隊

タウンニュース

高い火点に向かい放水する隊員※提供写真

岩手県大船渡市で2月26日に発生した林野火災に対し、横浜市は第1次から第3次までの緊急消防援助隊を派遣。旭と瀬谷を含む各区の消防署から延べ77隊325人が消火活動などに従事した。今回は第一次派遣隊に参加した瀬谷消防署の関口正吾さんと小川雅彦さんに、現地での活動や火災予防のポイントなどについて話を聞いた。

中継車両で加圧

瀬谷消防署からは関口さんを隊長として、小川さんなど計5人が第一次派遣の消火隊として参加した。林野火災に対応できるように通常より放水ホースを多く車両に積載し、3月3日に消防訓練センターを出発。気仙沼市の総合体育館を拠点として、4日早朝から6日まで大船渡市赤崎町で活動し、7日に帰局した。

「想定外のことが多く臨機応援な対応が必要でした」と、関口さんと小川さん。市民生活への影響を考慮して消火栓の水が使えず、海水を用いて消火にあたった。

特に困難だったという点が急傾斜地での放水。高低差で100mほど離れている火点まで放水するには、車両1台の圧力では足りなかったため、3台の車両を用いて加圧した。普段は1台で放水を開始・停止しているが、今回のように複数体制で高圧の水を送る場合は、各車両の意思疎通と連携が高いレベルで必要になったという。

派遣を振り返り、「非常にタフで、特に初日は到着してから少しの仮眠を取り、早朝から夜中まで活動し続けました」と小川さん。「最終的に人の力が肝心で、いついかなる時もスムーズに行動できるよう自分を磨き上げる必要を感じました」と気持ちを新たにする。関口さんは大船渡市民からの「お願いします」などといった声掛けが大きな励みになったと言い、「消防行政に対する信頼や期待の大きさに応えられるよう、より一層励みたい」と意気込む。

強風の日に注意を

約2900ヘクタールが焼失した大船渡市の林野火災。3月9日に拡大の可能性が無くなった「鎮圧」状態となったが、再燃の恐れがない「鎮火」に向けた作業が続く(3月27日時点)。また、全国各地で林野火災が相次ぐなど、その恐ろしさが改めてクローズアップされている。

関口さんによると、4月は冬場の乾燥が落ち着くものの、強風の日が多いという。「火の粉がどんどん延焼し、だるま式に燃え広がると恐ろしい。風の強い日は特に注意を」と呼びかける。小川さんは5月の行楽シーズンに向け、「レジャー先での火の取り扱いに十分注意して欲しい」と話している。

残火処理にも従事した※提供写真

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