魚介類に多く含まれ、健康を維持する栄養成分を積極的に取れるよう、食べやすい部位の選び方や調理方法とは?【70歳からおいしく栄養がとれる食事のくふう】
食べやすくしてとりたい食材、手軽に調理できるものを 活用したい魚介類【70歳からおいしく栄養がとれる食事のくふう】
良質のたんぱく質を多く含むため、やわらかくて食べやすい刺身や缶詰を利用して、積極的に食べたい食材です。特に青魚には健康を維持する栄養成分が豊富に含まれています。加熱するとかたくなったりパサパサするものもあるので、かみにくい、飲み込みにくいという人には注意が必要です。
骨を取るのが面倒という人は、あらかじめ骨抜きされたものを選びましょう。魚の調理がおっくうに感じる人は、コンビニやスーパーで売られている焼き魚や、煮魚を利用するのもよいでしょう。やわらかく仕上げられていて、塩分控えめのものもあります。
食べやすい魚介類
食べやすい部位と切りかた
食べにくい魚介類
火を通すとかたくなるのはカツオ、マグロ、サバ、イカ、貝類など。生でかみ切りにくいのはタイ、ヒラメ、イカ、タコなど。
食べやすい調理法
煮汁は塩分を控えて多めにすると、身がやわらかくほぐれやすい。
早くから塩をふると水分が抜けてしまうので、焼く直前に塩をふる。
蒸し焼きになり、しっとりやわらかく仕上がる。野菜も入れると栄養ばっちり。
サバなど加熱するとかたくなるものは、煮汁にとろみをつけて混ぜるとよい。
電子レンジで焼き魚・煮魚
焼き魚
● 材料(2人分)
魚の切り身…2切れ、片栗粉、水…適宜(1:1の割合)
● 作り方
1 水溶き片栗粉を作り、切り身の両面に刷毛(はけ)でぬる。
2 耐熱容器に入れてラップをかけ、600wで2分30秒加熱する。加熱むらが起きやすいので、1切れずつ加熱する。
煮魚
● 材料(2人分)
カレイ…2切れ(やわらかいカラスカレイ・アブラカレイがおすすめ)、濃口しょうゆ…大さじ1、砂糖…大さじ1、酒…大さじ1、顆粒だし…小さじ1/2、ショウガ…1かけ(チューブ小さじ2)
● 作り方
1 ショウガは薄切りにする。
2 深めのお皿に、しょうゆ、砂糖、酒、顆粒だしを入れてよく混ぜる。
3 2にカレイとショウガを入れてふんわりラップをかけ、600Wで6分加熱する。
手軽な焼き魚いろいろ
・電子レンジ魚調理器を使う。
・魚焼きグリルを使うときはクッキングホイル、クッキングシートを敷いて焼くと掃除がラク。ただしシートが受け皿の外側にはみ出さないように内側に収めておく。
【出典】『70歳からおいしく栄養がとれる食事のくふう』
監修:特定非営利活動法人 京都栄養士ネット 日本文芸社刊
監修者プロフィール
訪問栄養食事指導で地域の皆様の健康と栄養をサポートする管理栄養士のグループ。メンバーは京都府栄養士会の会員。2018年9月に認定栄養ケアステーションの認定を受け、京都府全域で訪問栄養指導を中心とした活動を行っている。2021年10月より機能強化型栄養ケアステーションに移行認定。在宅で療養されている方を訪問して、その方にあった食事の作り方やどの程度栄養量が摂れているか何を補えばよいかなどを、その方の嗜好や生活環境を大事にしながら、一人ひとりその人にあった形で提案し、実践してもらえる支援を目指し、多職種と連携し活動している。