早咲きの河津桜を江戸川支流の坂川沿いで楽しむ!「第13回松戸宿坂川河津桜まつり」が3月1・2日に開催
千葉県松戸市の春雨橋親水広場からレンガ橋までの坂川沿道では、2025年3月1日(土)・2日(日)に「第13回松戸宿坂川河津桜まつり」が開催。 川の両岸に植えられた河津桜が2月下旬から3月上旬にかけて見頃を迎え、ピンク色の大きな花を咲かせる。 ひと足早いお花見を楽しもう。
江戸時代に人工で掘られた坂川
JR常磐線の松戸駅の西側、江戸川と旧水戸街道に沿った地域はかつて「松戸宿」と呼ばれ、江戸時代には江戸と水戸を結ぶ水戸街道の宿場町として栄えた。 界隈には寺社をはじめ歴史的建造物が今も残っている。 また近くに江戸川が流れていたことから、江戸への物流の中継地として水運も発達した。 しかし、江戸川沿いの水田は高低差が少なく大雨のたびに水害に悩まされた。 そこで洪水対策として江戸時代後期に人工で掘られたのが坂川だ。
高度成長期に入ると急速な都市化の進展によって生活排水が坂川に流出し、水質汚染が問題となった。 そこで官民連携で河川の清掃や水質改善への取り組みが行われた。 「清流を取り戻した約20年前に地元有志が川の両岸に河津桜を植えて、その桜が成長した頃の2010年に始まったのが『松戸宿坂川河津桜まつり』です」と教えてくれたのは実行委員会事務局の八嶋さん。 見頃には春雨橋親水広場~松戸神社~松龍寺~レンガ橋までの坂川沿い、約500m区間に植えられた30数本の河津桜が可憐な花を咲かせて、地元住民の目を楽しませてくれる。
坂川沿道でさまざまな催しが!
イベント当日の3月1日(土)・2日(日)には、坂川沿道や松戸神社参道、春雨橋親水広場に飲食を販売する屋台が並び、野点(のだて)などが行われる。 さらに春雨橋親水広場では「フードコート&ながるるファーマーズマーケット」や、松龍寺参道付近では地元特産の矢切ねぎを3000本限定で販売する「矢切ねぎまつり」も行われ、春雨橋親水広場からレンガ橋までぐるっと一周しながらお花見と楽しい催し物を満喫できる。 2月22日(土)~3月9日(日)には夜間のライトアップも実施予定だ(18~23時ごろ)。
また、桜まつりに合わせて周辺地域ではこんなイベントも。 2月22日(土)~3月2日(日)には最後の将軍・徳川慶喜の弟、徳川昭武の住居で国指定重要文化財の「戸定邸(とじょうてい)」で「戸定さくら雛」の展示や、近隣商店街では3月3日(月)まで「さくらまつり謝恩セール」も開催。 「若い世代にも興味を持ってもらうべく、桜の下でコスプレ撮影会などのイベントも行われます。ぜひ足を運んでいただけたら」と八嶋さん。 旧松戸宿の面影を感じながら、早咲きの河津桜とさまざまな催しを楽しもう。
開催概要
「第13回松戸宿坂川河津桜まつり」
開催期間:2025年3月1日(土)・2日(日)
開催時間:11:00~16:00
会場:春雨橋親水広場~レンガ橋の坂川沿道(千葉県松戸市松戸)
アクセス:JR常磐線・新京成電鉄松戸駅から徒歩10分
【問い合わせ先】
実行委員会事務局☎047-362-5356
URL:https://matsudosyuku.net/
取材・文=香取麻衣子 ※画像は主催者提供
香取麻衣子
ライター
1980年生まれ。『散歩の達人』編集部でのアルバイト経験を経て、2010年からライターとしての活動を開始。あだ名はかとりーぬ。『散歩の達人』では祭り&イベントのページを長らく担当。青春18きっぷ旅や山歩きなどのんびりと気ままにお出かけするのが好き。あとビールや美術館めぐりも大好物。