新春インタビュー 「一緒に楽しめる街」に 石阪市長 市政語る
新春にあたり、本紙では石阪丈一・町田市長に昨年の振り返りと共に2025年について聞いた。石阪市長は物価高騰やJ1リーグで旋風を起こしたFC町田ゼルビアなどに触れ、今年を「誰かと一緒に楽しめる街」づくりの初年にしていくことを口にした=昨年12月2日取材。
――1年を振り返って
「物価高騰が市民生活や市政運営に大きく影響した年だった。スーパーの野菜などは大分値上がりした。育ち盛りの子どものいる家庭などはお米の価格があがり大変と思う。市の運営面では建設費などの高騰で入札不調が続いた。物価の高騰と一緒に賃金の上昇もあり、デフレ調整の局面に入ったと感じている」
「一方で、町田を拠点とするサッカーチームFC町田ゼルビアの活躍が光った。初のJ1リーグで優勝争いし、みんなを盛り上げた。当初は5位目標を掲げていたが、3位。想定を超える活躍だった」
――5月には「町田市子どもにやさしいまち条例」が施行された
「子どもが自分たちの権利を理解し、大人には子どもを支えていく責務があることを知ってもらうためのもの。この条例をきっかけに地域の人たちが子どもに気をかけてくれるようになってくれればと思う。子育て家庭にとって暮らしやすい街になればと願うばかりだ。子どもを支えていく機運が高まり、いずれ市が企画する子ども向けイベントにスポンサードしてくれる企業が出てきてくれればと考えている」
――街づくりを進めるなかでの課題は
「町田駅周辺の『客引き』が増えていることが気になるところだ。コロナがおさまり、より増えてきた印象がある。対策をとっても上手く逃げられてしまっている。治安悪化にもつながること。警察と連携していきたい」
――今年はどんなことを予定する
「『誰かと一緒に楽しめる街』づくりに力を入れていく。3月にはJR町田駅前の『原町田大通り』が変わる。4車線から2車線にしその分歩道を広げ、テーブルや椅子、パラソルを設置して、来街者が休憩や飲食などができる空間を提供する。町田へとやってくる楽しみをもてるような仕掛けをつくっていく考えだ。中心市街地のエンターテイメント性を高めていければと思う」
「また、鶴川駅周辺の整備も進めていく。将来的に商業ビルが駅近くに建設される予定もあるため、鶴川エリアの観光面強化を図っていきたい考えだ。本格的に町田のイメージを変えていくスタートの年にしていきたいと思う」