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夏場は要注意!『熱中症にかかりやすい猫』の特徴5選 予防法も解説

ねこちゃんホンポ

熱中症にかかりやすい猫の特徴5選

熱中症になりやすい時期は、地域によっても異なりますが、一般的に6月〜9月ごろです。状況によって、熱中症自体はどの猫でもなる可能性がありますが、特になりやすい猫の特徴があります。

愛猫が次の特徴に当てはまる方は、特に注意をしてください。

1.高齢の猫・子猫

高齢の猫や子猫、特に赤ちゃん猫は、健康体であっても体温調節がうまくできないため、体に熱がこもって熱中症になりやすい傾向があります。

子猫は体が小さい分、「アツイなぁ」と思っているうちに、すぐに脱水状態になる危険があります。高齢猫は人間の高齢者と同じように慢性的な脱水傾向になりやすく、暑さを感じにくくなるため、自力で涼しい場所に移動するのが遅れて熱中症になるケースも見られます。

また、高齢猫や子猫は、たとえ軽度の熱中症でも健康な成猫と比べると、悪化しやすく回復に時間がかかることもあります。気温がそれほど高くない日でも、愛猫の年齢を考慮して油断しないようにしてください。

2.持病のある猫

持病のある猫は体温調節機能や体力が弱っているため、健康な猫よりも熱中症に対する抵抗力が低く、わずかな暑さや脱水でも重篤な状態に陥りやすい傾向にあります。

呼吸器や循環器に問題がある猫は、体温を下げるための放熱能力が低下することで、熱が体内にこもりやすくなります。慢性腎臓病や糖尿病といった病気も、体が脱水しやすく免疫力も落ちやすいため注意が必要です。

また、関節などを傷めている猫も動きにともなう痛みや不快感から、サッと移動することが億劫になり、結果的に暑さを我慢して熱中症を引き起こすことがあります。

持病のある猫は、基礎的な体力が落ちていることから、重症化すれば命に関わるリスクも高まるため注意が必要です。

3.肥満気味の猫

脂肪の層は断熱材のような役割をしていて、中で発生した熱をため込みやすく、外に逃がしにくくなります。脂肪の層が厚ければ厚いほど、危険性は増します。

気温が高い場所で体を動かしたり、食事などで深部体温が上がったりすると、胃腸や全身の筋肉から発生した熱が外に逃げづらいために、体温がどんどん上がってしまうのです。

また、多くの肥満気味の猫は、体が重いせいで、動きたがらなくなることがあります。暑いときにも、自分からすすんで涼しい場所を探して移動しようとするのが遅れがちになることも、熱中症になりやすい要因といえるでしょう。

4.短頭種(鼻ぺちゃ)の猫

短頭種(鼻ぺちゃ)の猫は、ほかの猫種と比べて熱中症リスクが高くなります。短頭種は、鼻の内部から喉にかけて複雑に入り組んでいて狭く、空気の通りが悪いために、呼吸による熱の放散が十分にできないからです。

次の猫種は短頭種に分類されています。

✔ペルシャ
✔ヒマラヤン
✔エキゾチックショートヘア

また、一部のスコティッシュフォールドやブリティッシュショートヘアにも、鼻ぺちゃな猫も存在しています。

これらの猫種は、気づかないうちに一気に体温が上がってしまう危険があるため、涼しい環境を整えておくことがとても大切です。

5.長毛種の猫

長毛種の猫の多くが、「ダブルコート」と呼ばれる二重構造の被毛を持っています。ダブルコートは、柔らかく密集したアンダーコートで体温が逃げるのを防ぎ、かたいオーバーコートで水や汚れをはじく役目をしていますが、長毛種のアンダーコートは、短毛種よりも密集度が高いため、いっそう体に熱がこもりやすい性質があります。

保温性の高い被毛は、寒いときには体温を一定に保てますが、高温多湿な環境では一度上がった体温を簡単に下げることができません。二重構造の被毛が、外気との温度調整を妨げることになり、熱中症のリスクが高まってしまうのです。

猫の熱中症予防法

「熱中症にかかりやすい猫」だけでなく、梅雨時期から秋口までは、どの猫も熱中症予防を心掛けましょう。

室温は25〜28℃を目安に保ち、エアコンとサーキュレーターで空気を循環させると、エアコンの設定温度を下げすぎずに済みます。留守中でも猫がいる部屋は、エアコンをつけっぱなしにしておくと安心です。

もちろん、水分補給もいつも以上に注意が必要です。熱中症は体温が上がるだけでなく、脱水によって症状が悪化し、命にかかわることもあります。夏場は飲み水が悪くなりやすいので、こまめに水を入れ替えて、常に新鮮な水を用意してあげましょう。

また、熱中症が起こりやすい季節は、換毛期も落ち着くため、ブラッシングがおろそかになりがちですが、被毛のお手入れはこまめに続けてください。抜け毛がたまると熱がこもりやすくなるので、ブラッシングで風通しを良くしてあげましょう。長毛種の場合は、夏だけ短くカットする方法もあります。

まとめ

猫は熱中症のサインがわかりにくいため、「なんだか元気がない」「いつもと違う」と感じたら、よく注意してみる必要があります。

寝ていると思っていたら、実はぐったりしていた、起きたけどふらつくといった症状が見られた場合は、すぐに涼しい場所に移動させてください。体が明らかに熱い場合は濡らしたタオルなどを使って、体を冷やすのがポイントです。

また、熱中症は一度発症すると、治ったように見えても後遺症が残ることがあるため、できるだけすみやかに動物病院を受診するようにしてください。

早めに気づくことは猫の命を守る大きなポイントになりますが、何よりも予防が大切です。毎年、電気代も高くなっていますが、冷房を適切に使用して、愛猫が安心して夏を過ごせるようしっかり備えておきましょう。


(獣医師監修:唐野智美)

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