Yahoo! JAPAN

佐野玲於「Magic Hour」インタビュー――『PRODUCE 6IX COLORS』第五弾は、佐野玲於プロデュース/ineedmorebux, Nvmbrr サウンドプロデュース

encore

──GENERATIONSのメンバープロデュース楽曲配信プロジェクト『PRODUCE 6IX COLORS』の第五弾は、佐野玲於さんプロデュースの「Magic Hour」です。サウンドプロデュースにはineedmorebuxとNvmbrrさんが名を連ねていますが、どのように制作していったのでしょうか?

「最初に誰と一緒に作っていこう?と考えたときに、以前から仲の良かったrickyくん(Nvmbrr)がすぐに思い浮かびました。それから+αとして誰かを起用したくて、プライベートで親交のあるineedmorebuxを思い出して、“一緒に作ったら絶対に楽しいだろう”と思って、オファーさせてもらいました」

──楽曲もChill HIP HOPと新鮮なサウンドで驚きました!

「GENERATIONSは、ボーカル2人の声色と歌い方に特色があるので、僕が普段から聴いている音楽とはまたジャンルが違うんですよ。だからこそ、僕がプロデュースするのなら、いつも聴いている音楽のジャンル、歌い方、スタイルをボーカル2人にしてもらいたくて。そうすることで、これまでのGENERATIONSのイメージをいい意味で壊せると思ったんです」

──レコーディングのディレクションはどのようにしていったのでしょうか?

「この楽曲を作る段階で、“クセ”をつけたので、そこをどう歌ってもらえるのかがすごく楽しみでした。実際に、レコーディングした2人のボーカルを聴いたときは、純粋に“上手いなぁ”って思いましたね。“さすがだな!”って思う部分もありながら、いつもとは違う雰囲気にしてほしかったので、rickyくん(Nvmbrr)に“どんどんディレクションしていいからね”って伝えていたんです。歌いやすさというよりも、この曲にある洋楽のPOPSのムードを出せるように、レコーディングをしてもらいました」

──リリックの部分でこだわったのはどんな所でしょうか。

「楽しい時間や特別な時間って、日没の瞬間…“Magic Hour”のように一瞬ですよね。その「Magic Hour」をタイトルにして、制作を初めていきました。歌詞は、最初に僕が方向性や言いたいことを書いて、rickyくん(Nvmbrr)と一緒に構築していきました。今回は、今のHIP HOPのノリをしっかりと入れているので、英語の歌詞が多いんです。それに、日本語の歌詞の部分も、英語に聴こえるようなハマりのいい言葉を選んでいきました。歌ってもらう時もそこを気にかけてもらったので、注目して聴いてもらいたいです」

──今回のプロジェクトは、楽曲だけでなく、リリックビデオやジャケ写などもプロデュースするという企画ですが、以前からトータルプロデュースには興味があったんですか?

「そうですね…将来的には若い才能をプロデュースしたいと思っていました。今も後輩の仕事を手伝う機会があるんですが、自分の頭の中にあることを形にしていくことはすごく楽しいです。しかも、“GENERATIONSで”、となるとよく知っているからこそ、どういうものがハマるか、ハマらないかをしっかりと考え、試すことができたと思っています」

──リリックビデオはどのようなものになっているのでしょうか?

「今回は、“若手の座組”にこだわりました。だからこそ、リリックビデオだけでなく、アートディレクション、ジャケット、ビデオのディレクターも全員20代です。それは、決して年上の方が悪いという否定の意味ではなく、“若手みんなでフックアップしあって、これからの時代を盛り上げていこう“という気持ちで作りました。しかも、今回ご一緒したのは、これまでの実績がそこまでない人たちもいるんです」

──すごく挑戦的なことですよね。

「そうですね。最近は、“あるものを頂く”よりも、与えていく側になっていきたいと思っていて。そこで僕も、頼もしい若手の才能をどんどん見つけていきたいと思ったんです」

──それは今、後輩グループがたくさん出てくる中で感じたことですか?

「僕はまだギリギリ20代なんですが、キャリアとしては13年になります。この間にどんどん後輩も出てきましたし、素晴らしい才能を持った方もたくさんいます。でも、そのそれぞれが“食材”のようだと感じていて…。“生でも美味しいけど、料理したらすごく美味しくなるぞ“と思ったんです。ここでいろんな経験を一緒にして、将来、お互いがもっとネクストレベルに達したときに、”20代の頃に一緒にやった仕事、楽しかったよね“って言い合えるのってすごくいいですよね。その夢を叶えるためにも、待っているだけじゃなくて、自分で作っていかなくちゃって感じたんです」

──まさに20代のクリエイターたちは、小中学生のころにGENERATIONSを聴いて、エンタメ業界を目指したという人も多いですよね。

「ありがたいことに、よくそういったお話をしていただきます。でもだからこそ、次のフェーズに入った感覚があるので、これからも活きの良い若手を見つけていきたいです」

──アートワークにはどんなこだわりを込めたのでしょうか?

「最初にビジュアルにするか、グラフィックにするか、悩みました。そこで、最近一緒によく仕事をしている20代前半のクリエイターのGenki Mizoguchiを思い出したんです。彼の父親は溝口基樹さんで、EXILEさんのグラフィックやディレクションなどをしている方なので、もともと知っていたんです。その息子さんである彼は留学経験があって古着屋さんでバイトをしたり、カルチャーがすごく好きなので、アイディアも抽出してくれやすくて、とにかく柔軟なんです。しかも、最近になって彼がどんどん力をつけていることを知っていたので、“GENERATIONSのジャケットもお願いしたい“と言ったら、すぐにアイデアをまとめてくれて作ったアートワークを送ってくれたんです。その瞬発力とフットワークの軽さに感動して! ものすごくエネルギッシュなものになりました」

──新しい風を感じる作品になっているんですね。

「そうですね。仕事って、どうしても安定感を求めることが多いと思うんです。でも、安定ばかりの道はマンネリになってしまうので、冒険が欲しくなります。その冒険の中に、新しさと可能性が入っていることも実感しました。この業界は、経験豊富な方も多いからこそ、次にどう若手を育てていくのか?が課題なんですよね。次世代が育たないと、どんな世界も衰退していくばかりなので、積極的にこういったことは続けていきたいです」

──佐野さんも、先輩方からフックアップしてもらったからこそ、より実感があるのではないでしょうか?

「本当にそう思います。僕たちはEXILEさんの恩恵がものすごく大きいからこそ、自分たちも“ギャフンと言わせなくちゃ“と思っていて。今もずっと、HIROさんをギャフンと言わせたいって思い続けています(笑)」

──ちなみに、他のメンバーのみなさんのプロデュース作品はいかがでしたか?

「それぞれの色がしっかりと出ていて、本当に素晴らしいです。(中務)裕太くんも、片寄(涼太)も、とても“らしいな”って思いましたし。(白濱)亜嵐は意外性で来たので驚きましたし、なによりも(小森)隼のASIAN KANG-FU GENERATIONの後藤正文さんのプロデュースは本当に驚きました。だって、デモはゴッチさんが歌っているんですよ! “もうそのままリリースしなよ”って思いましたから(笑)。裕太くんプロデュースの花村想太くん(Da-iCE)のデモもそうでしたが、本当に豪華ですよね。でも、GENERATIONSが歌うと、まったく色が変わったので、“それもまたすごい個性だな”と思いました。僕のこの曲も、みんなからはすごく新しいと言ってもらえたのですごく嬉しかったです。次の数原龍友の作品もすごいので楽しみにしていて下さい!」

(おわり)

取材・文/吉田可奈
写真/中村功

RELEASE INFORMATION

2025年6月2日(月)配信

GENERATIONS「Magic Hour」

LIVE INFORMATION

9月21日(日) 福岡 マリンメッセ福岡 A館 SOLD OUT
9月27日(土) 東京 国立代々木競技場 第一体育館 SOLD OUT
9月28日(日) 東京 国立代々木競技場 第一体育館 SOLD OUT
10月11日(土) 宮城 セキスイハイムスーパーアリーナ
10月18日(土) 静岡 エコパアリーナ
10月19日(日) 静岡 エコパアリーナ
10月28日(火) 大阪 大阪城ホール SOLD OUT
10月29日(水) 大阪 大阪城ホール SOLD OUT
11月15日(土) 三重 三重県営サンアリーナ SOLD OUT
11月16日(日) 三重 三重県営サンアリーナ 
12月6日(土) 福井 サンドーム福井
12月7日(日) 福井 サンドーム福井
12月17日(水) 千葉 ららアリーナ 東京ベイ
12月18日(木) 千葉 ららアリーナ 東京ベイ

『GENERATIONS LIVE TOUR 2025 "6IX SENSE"』GENERATIONS:PRODUCE 6IX COLORS Vol.4小森隼「MY GENERATION」インタビュー

第四弾は、小森隼プロデュース/ASIAN KUNG-FU GENERATION 後藤正⽂ サウンドプロデュース

(2025年5月20日 掲載)

GENERATIONS:PRODUCE 6IX COLORS Vol.3白濱亜嵐「Two Steps Back」インタビュー

第三弾は、⽩濱亜嵐プロデュース/SHINTARO YASUDA サウンドプロデュース

(2025年4月9日 掲載)

GENERATIONS:PRODUCE 6IX COLORS Vol.2片寄涼太「気づいたことは」インタビュー

第二弾は、片寄涼太プロデュース/蔦谷好位置サウンドプロデュース

(2025年3月15日 掲載)

GENERATIONS:PRODUCE 6IX COLORS Vol.1中務裕太「True or Doubt」インタビュー

第一弾は、中務裕太プロデュース/Da-iCE 花村想太 作詞・作曲

(2025年2月10日 掲載)

おすすめの記事

新着記事

  1. 宝塚ホテル、4室で「舞台衣装」展示 新レビュールーム誕生

    おたくま経済新聞
  2. 横断歩行者妨害で現行犯逮捕 免許証の提示拒んだ78歳男性 新潟市東区

    にいがた経済新聞
  3. 武田久美子、メディカルスクールに進学する娘との2ショット「物凄い競争率の中よく頑張りました」

    Ameba News
  4. 上原さくら『コストコ』で衝動買いした品を公開「会員費を払っているので、行かないと損とばかりに」

    Ameba News
  5. <できる親の悩み>子どもが勉強やスポーツで活躍してくれないと悔しい。私はもっとできたのに……

    ママスタセレクト
  6. 「苦しい時に買っても儲からない」落語家・春風亭一蔵がオンカジ・ギャンブルに自論

    文化放送
  7. 【要注意】新潟県佐渡市で還付金詐欺などの予兆電話相次ぐ 警察が注意呼びかけ

    にいがた経済新聞
  8. 越岡裕貴、松崎祐介ら出演 ブロードウェイミュージカル『A Year with Frog and Toad~がまくんとかえるくん』東京公演が開幕(コメントあり)

    SPICE
  9. 2025|新潟のホタル観賞スポット16選

    Komachi Web
  10. 藤井 ⾵、3年ぶりのスタジオアルバム『Prema』(全英語詞)を9⽉にリリース リード曲「Hachikō」の配信が開始&MV公開

    SPICE