月に2回だけ営業する古民家カフェ『木空 koku』で過ごす憩いのひととき 上郡町
上郡の駅にほど近い通りにそっと佇む『木空 koku』は5月25日にオープンしたばかりの古民家カフェ。
都会に住んでいた店主が実家のある上郡町で長年の夢をかなえたお店で、毎月2回だけ営業されています。
趣のある推定100年以上の古民家は、古い引き戸を開けるとノスタルジックでレトロな空間が広がります。黒い床のタイルや漆喰の壁はそのまま残し、席によってデザインの違う店主チョイスのテーブルと椅子が店によく馴染みます。
お店でひときわ存在感のある金庫は、何年前のものかわからないくらい年季のはいったもの。アンティークな風貌が店内にマッチしており、筆者のお気に入りです。
店内奥には広いちゃぶ台の部屋もあります。小さなお子さんがいるオーナーが「お子様連れでも安心できる」ようにと用意されたそうです。親目線の配慮が嬉しいです。
メニューは珈琲、紅茶、ジュースなどのドリンクと店主手作りの焼き菓子やプリンを用意。基本的にテイクアウトも可能ですが、今回紹介する「プリン」は店内でしか食べることができません。
口に運ぶ前に、その美しい見た目にまず心が躍ります。硬くも柔らかくもなく、ちょうどいい固さで、口どけがよくあっさりとした味わいでした。生クリームと一緒に食べると甘みが舌に残って更に味わい深くなります。
人気の「シュークリーム」もいただきました。2、3口くらいの可愛いサイズで、ちょっと食べたいお茶のお供にいい感じ。
よく焼いたカリカリのシュー生地に、オーダーが入ってから注入してくれるとろーり滑らかなクリーム。安心して食べてもらいたいとの思いから、店主が作るお菓子に使用する原材料は、国産小麦・てんさい糖など体にやさしいもの。食を通した思いやりは、同店のこだわりでもあります。
ドリンクは「デカフェ」を注文。カフェインレスで、妊娠中や授乳中のお母さんでも安心できると話題のデカフェですが、想像していたイメージを覆すようなしっかりとしたコクが感じられ、「おいしい!」という言葉が自然と出てきました。
店主も好きだという紅茶「ニルギリ」もいただくことに。
味に渋みや香りのクセがなく紅茶本来の旨みが感じられるので、お菓子にもよく合います。
自然や空が好きで命名した「木空」。店主は時間ができると珈琲やお菓子をお供に地元の山に登るそう。そんな店主が大事にしているのは「シンプルイズベスト」という考え方。飾り気のないものは気持ちにゆとりと贅沢な時間を与えてくれます。
音楽も空間も店主の「好き」が詰まったお店は、外との時間を遮断する異空間。そんな場所でゆっくり癒しの時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
場所
木空koku
(赤穂郡上郡町上郡113-1)
営業時間
12:00~16:00
定休日
不定休
営業日はインスタグラムで要チェック
駐車場
3台あり