犬が『亡くなる前』にみせる前兆5選 最期にしてあげられることはあるの?
犬が『亡くなる前』にみせる前兆5選
現在、犬の平均寿命は14〜15歳です。大切な愛犬には長く生きてほしいと思うものですが、多くの場合、飼い主よりも先立ってしまいます。
そんな犬たちは亡くなる前に、ある共通した前兆をみせることをご存知でしょうか。犬が亡くなる前にみせる前兆を把握しておきましょう。
1.食欲が落ちて睡眠時間が極端に長くなる
老いが進むにつれて食欲が落ちたり、固形物が食べられなくなるという話はよく耳にします。そして亡くなる前には、今まで少量でも食べられていたものが食べられなくなり、眠っている時間が大半になる傾向に。
もしも食欲が以前にも増して落ち、さらにほとんどの時間を眠って過ごすようになった時は、少しずつ心の準備をしておくべきかもしれません。
2.体温が以前と比べて低くなる
愛犬に触れたとき、「以前に比べて体温が低い気がする」と感じることはありませんか。犬は亡くなる前、少しずつ体温が下がっていきます。
体温が下がり始めると、いよいよ旅立つ時期が近づいている可能性が高いので、愛犬を一緒に看取りたい人にはあらかじめ連絡を入れておきましょう。
3.普段と違う体臭や口臭を放つ
犬は亡くなる前になると体の機能が低下します。そのため、体臭や口臭がいつもと違うと感じる飼い主さんも多く、このサインが現れると死期が近づいている可能性が高いと言われることも。
体温を低下させないためにも、温かく程よい温度に蒸らしたタオルなどで体を優しく拭いてあげるなど、最期まで愛犬がなるべく快適に過ごせるようお世話してあげましょう。
4.呼吸が乱れて荒くなることが増える
亡くなる前は、体の機能が正常に働かなくなるという特徴は犬も人間も似ています。犬の中には、動いていないのに呼吸が乱れたり荒くなったりといった変化をみせることも。
場合によっては、短時間ですが呼吸が止まってしまうこともあるので注意が必要です。家族と協力して、なるべく常に誰かが近くで様子を見てあげられるような体制を整えておくとよいでしょう。
5.排泄がコントロールできず漏らしてしまう
亡くなる直前だけでなく、老いが進むにつれて自分で今までのようにトイレでできなくなるシニア犬は多くいます。
亡くなる前になると自力で動くことも難しく、また排泄に必要な筋肉が衰えていることもあり、頻繁に尿や便が漏れ出てしまうことも珍しくありません。
そのため、愛犬の体の下にはペットシーツを敷いておくなどの対策を行い、汚れた部分は低温の蒸しタオルで拭いてあげましょう。
飼い主として最期にしてあげられることは?
飼い主として最期まで愛犬に愛情を注ぎながらお世話することはもちろんですが、他にも具体的に何かしてあげられることはないだろうかと考えてしまいますよね。
最期を迎える前は愛犬が動くことができないため、横になっている愛犬に優しくマッサージしてあげたり、適温に蒸したタオルで優しく体を拭いてあげたり、静かで落ち着く環境を整えてあげましょう。
他にも優しく声をかけて気持ちを落ち着かせてあげたり、食欲が残っているようならば、愛犬が好きだった食べ物を口に運んであげるとよいでしょう。
最期を一緒に看取ってほしい人がいるならば、亡くなる前にみせるサインが現れ始めたら連絡を入れてください。残りの時間を一緒に過ごしてもらいましょう。
まとめ
犬は亡くなる前、似たような変化や行動を見せると言われています。今回紹介した前兆が現れ始めたら、愛犬と親交があった人に連絡を入れたり、飼い主として最期まで穏やかな気持ちでくつろげるよう愛情を持ってお世話を続けましょう。
(獣医師監修:寺脇寛子)