「海にも外来生物っているの?」日本の海洋生物が海外では外来種とされている例も
仕事の昼休憩中にふと、「そういえば海に外来種っているんだろうか」という疑問が浮かんだ。せっかくなので、調べてみた。予め、情報源は専門文献などでなく、ネットであると断っておく。
海の外来種は存在する?
日本の野池や川に外来種が居ついた理由は、みなさんご存じの通り。当時は食用として仕入れられたものが、思いがけず強い繁殖力を持ち、あっという間に全国に広がってしまった。それも弱い在来種をエサにするのだからタチが悪い。そんな話だが、ブラックバスは釣り対象魚として新しいニーズを作ることになったので、個人的にはどうか勘弁してやってほしいと思う。バスの最大記録も、日本の琵琶湖で出ているんです。
さて、では「海の外来種」はどうなのか?そもそも海に「外来」ってあるだろうか?調べてみた。
海はひとつながり
海はあまねく地球をつなぐひとつながりの巨大な自然である。われわれ地球人が、唯一、共有資産としている自然物と言ってもいいかもしれない。実際にはまあ、内陸国も世界には48国あるのだけれど。
そんな「世界でひとつながりの海」に、果たして外来種という概念があるのか?ここはChatGPTに聞いてみたものを、そのまま転記する。
質問「海にも外来種という考え方はある?」
ChatGPT回答「はい、海にも『外来種』という概念があります。外来種とは、もともとその地域にいなかった生物が人為的または自然的な要因で新しく入ってくる種のことです」
――なるほど。いわばある程度の海域の中で在来種、そして外来種という考え方があるらしい。
「船」が外来魚を連れてくる
続けて、ChatGPTの回答を転記する。
「海の外来種は、船舶のバラスト水(船の安定を保つために積まれる海水)や、養殖用に持ち込まれた生物、さらには気候変動による海流の変化などで、外来種が広がることがあります」
ふむ。「気候変動のよる海流変化で外来種が広がる」、か。私も、釣り人としてそのような「変化」を感じた珍魚がいた。カライワシだ。もともと南方の魚だった魚が、温暖化のため本州まで上がってきているという。TSURINEWSの記事を見ると、同様に、千葉や東京でもカライワシの出没例があるようだ。
「海洋の外来種には、ホンビノスガイやミズクラゲのように、日本沿岸で増加している例があります。これらの外来種は元の生態系に対し、競争や捕食などを通じて在来種に影響を及ぼし、結果として生態系全体のバランスを崩す可能性があります」
という忠告もある。しかし船が連れてくるばかりには、我々一般市民にはどうしようもない……。うまく共存してくれと祈るばかりだ。では最後に、ChatGPT博士に、もうひとつ質問をしてみるとしよう。
日本発の外来種は「牡蠣」が有名
質問「日本の海洋生物が他国で外来種として扱われている例はある?」
ChatGPT回答「はい、日本の海の生き物が他国で外来種とされている例もあります。
マガキ(PacificOyster)
日本や東アジアが原産のマガキは、養殖や食用のためにアメリカやヨーロッパ、オーストラリアなど世界中の多くの地域に導入されました。これが各地で繁殖し、在来のカキや他の生物と競合することによって、生態系に影響を与える外来種として扱われています。」
その他にも「ワカメ」ヨーロッパやオーストラリアで、「ヒトデ」もオーストラリアでは外来種扱い問題視されているようだ。駆除が行われることもあるらしい。――ヒトデは確か「ヒトデサポニン」という特に珍奇な毒性を持った生き物で、陸に上げると、その周りに鳥や野犬やらの生き物が近づかないと言う。その性質を利用して、ハクビシンの駆除剤にヒトデがまるまる使われているのも有名な話である。
以上、海の外来種について解説してきた。十年一日の釣り物を飽きずに楽しむのもいい。しかし私としては一面、将来的に釣れる魚が外来種化して、新しい釣り物ができたらうれしいと思うものである。
<井上海生/TSURINEWSライター>