ミキハウス 子育て川柳 2025年
今年もやってきました、「ミキハウス子育て川柳」。
第6回を迎える今回も、ミキハウスクラブメンバーのみなさまから、子育て中の一コマをユーモラスに描いた素敵な句がたくさん集まりました。その中から選りすぐりの優秀作品をお届けします。
子育ては、ときに孤独ややるせなさを感じることもありますが、「ああ、分かる」、「私も同じ!」という子育て“あるある”を共感しながら、日常の小さな幸せや喜びを再確認してみませんか?
ゆっくりできると思ったのに…。
パパねんね? 何であなたが 先に寝る(ふーママ さん)
1本目はこちら。「パパ寝ちゃった」と、寝室から子どもが出てきたときのママの絶望感が伝わります。
「夫に寝かしつけを頼んだときに、しばらくして寝室から出てくるのが、夫ではなく娘だという…。数えきれないほどあります」(ふーママ さん)
【子育て川柳選考委員のコメント】ママのツッコミがオチになっているこの作品。テンポ感が絶妙で、読んだ瞬間に思わず笑ってしまいます。寝かしつけをお願いしても、パパが先に寝てしまうシーンは、“子育てあるある”たくさんの共感が生まれそうですね。
子は親の鏡
早くして 母の口癖 子にうつる(りい さん)
「ああ、私だ」。子どもの言動を見て、そう感じることってありますよね。真似してほしくないところこそ、似てくるような気がします(笑)。
「わが子に対して、口癖のように『早くして!』と言っていたら、子どもが友達に同じように言っているのを聞き、反省しました」(りい さん)
【子育て川柳選考委員のコメント】“子育てあるある”ですね!「ハッとする瞬間」をとてもリアルに表現されました。ママやパパをドキッとさせるわが子の一言に思わず反省・・・。子どもを育てながら親が育ててもらっているのかもしれません。
かわいい全部を残したい!
写真増え 容量足りず アプリ消す(風邪薬のまない さん)
子どもの動画や写真が増えていき、「ストレージがいっぱいです」、「空き容量が少なくなっています」と表示される警告文が、目に浮かんできます。
「子ども達の写真を撮りすぎて携帯の容量が足りなくなり、使っていないアプリを消すことが増えました。ホーム画面がスッキリするし、いつでも子ども達との思い出を眺めていられるので、私にとってはいいことだなと思います」(風邪薬のまない さん)
【子育て川柳選考委員のコメント】世界中のママ・パパが同じ経験をされているのでは?と思える作品ですね。寝顔に笑顔、どんなシーンも全部残しておきたい!そんな親心が伝わってきますね。
世界に一つの展覧会
いえのかべ こどものせいちょう てんらんかい(にゃんちゅう さん)
自分の作品をママ・パパがうれしそうに飾ってくれた―。これは子どももきっと、とても誇らしい気持ちになりますね。
「家の壁につぎつぎと貼られていく子どもの作品を見て、毎日の成長をしみじみと感じています」(にゃんちゅう さん)
【子育て川柳選考委員のコメント】子どもさんの絵がたくさん貼られている素敵なお家が目に浮かびます。「てんらんかい」という言葉に、作者の愛情を感じます。成長を感じる世界でたった一つの展覧会、これからも新しい作品を展示してくださいね。
なんで今?
でかけるよ ちょっとまって うんちでた(ぎゅうちゃん さん)
「なんで今?!」というママの答えまでが、デフォルトではないでしょうか。
「時間に追われ、家を出ようとするときのあるあるかと思います(笑)」(ぎゅうちゃん さん)
【子育て川柳選考委員のコメント】選者であるミキハウスママスタッフからの得票が多かった作品です。まさに今日もどこかで起きていることでしょう。おでかけするときに限ってどうして?というママの声が聞こえてきますね。共感と笑いをいただきました。
<h2ママじゃないの
おもちゃ屋の 前で祖父母の 手を繋ぐ(ひとちゃん さん)
ママにおねだりすると、「ダメ」って言われるもんね。じぃじ・ばぁばなら、買ってくれるもんね。そうだよね、と思わず納得させられる一句です。
「おもちゃ屋が見えてきたら、スッと私の手を振りほどくわが子。おもちゃを買ってくれる祖父母の手を取り、おもちゃ屋へ誘導しておねだりしています。恐ろしい…(笑)」(ひとちゃん さん)
【子育て川柳選考委員のコメント】小さいながら、いろんなことがわかっていて行動する姿に、かわいさとたくましさを感じますね。その様子を17文字で見事に表現されています。おじいちゃん、おばあちゃんの笑顔やおもちゃ屋さんの店先など情景が目に浮かぶ素晴らしい作品です。
時代を反映するおままごと
ままごとの 孫のせりふは ペイペイで(推しは孫 さん)
お買い物に行ったときの、ママと店員さんのやり取りをしっかり聞いているんです。子どもって本当にすごい!
「お買い物ごっこをしていた孫が、『お支払いはPayPayですか』と言ったので、思わず笑ってしまいました」(推しは孫 さん)
【子育て川柳選考委員のコメント】かわいいお孫さんの姿を描いた作品であると同時に、ペイペイのひとことで「時代」をユーモアたっぷりに描かれた表現力に感服です。審査員全員が笑ってしまいました。
“今”の尊さを実感
ママ、ママと 言わなくなる日を 思い泣く(かめ さん)
ちょっとうるさいなと思うほど、「ママ、ママ」と言ってくれる今が、どれほど大切で愛しいことか。未来に思いをはせたママの切ない気持ちが、痛いほど伝わってきます。
「息子の誕生以来、今が一番のママっ子。ママ、ママといつまで言ってくれるのだろうと思うと切なく、うるっとしてしまいます。尊い日々だと感じています」(かめ さん)
【子育て川柳選考委員のコメント】成長するにつれて親から少しずつ離れていく寂しさや切ない気持ちを見事に表現されていますね。最後の「思い泣く」というシンプルで力強い表現によって、審査員の感情もゆさぶります。
いつもよりがんばったのに~
こだわれば こだわるほどに 残る飯(たけしょく亭 さん)
いつもより手の込んだ料理に限って、「いらな~い!」って言われるんです。本当になんででしょうかね。
「こだわったおかずほど見た目で拒否される確率が高く、結局オムライスに勝てるメニューを見つけられません」(たけしょく亭 さん)
【子育て川柳選考委員のコメント】ママの報われない寂しさ・・・伝わってきます。がんばればがんばるほど、結果が逆になるという“子育てあるある”に、同じ経験をするたくさんの共感を呼ぶ作品です。子育ての理想と現実を感じつつも、ママのコメントを読むとほっこりと温かい気持ちになります。
みかん農家ではありません
お弁当 「1番おいしい」 それみかん(はるまぴ さん)
がんばって作ったお弁当。一番おいしかったのは「みかん」でした。ママの悔しさと可笑しいなと思う愛しさに溢れた一句です。
「お弁当を作ったときに、『何が一番おいしかった?』と聞くと、いつも『みかん』と答えます。さすがにみかんは作っていません」。(はるまぴ さん)
【子育て川柳選考委員のコメント】笑ってしまいました。子どもの素直な反応を、ママがストレートに表現されたことで、とっても楽しい作品に仕上がっています。どのお家でもあるあるな一コマですね。
第6回「ミキハウス子育て川柳」、選りすぐりの10句をお届けしました。いかがでしたでしょうか。
子育ては一筋縄ではいかず、やりきれなさや孤独を感じることも多々あります。離乳食をひっくり返されることもあれば、夜泣きで自分が泣いてしまうこともあるかもしれません。公園から帰ってくれず夕暮れにたたずむ日もあれば、イヤイヤ期でこっちがイヤになることもあるでしょう。
でも、寄せられた一句一句から伝わるのは、あふれるほどのお子さんへの愛情です。
ときに肩の力を抜きつつ、お子さんとの大切な“今”を噛みしめ、ご自身のペースで子育てを楽しんでくださいね。