猫が名演技で主役を食う?!映画に次々と登場する才能豊かな猫役者たち!
猫が登場する映画が続々と
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映画『クワイエット・プレイス:DAY 1』で印象的だったのは、「超音波を知覚できるエイリアンが世界を侵略する」という設定自体もさることながら、出演した猫が「グラスをテーブルから叩き落としたりせず、周囲の人々に迷惑をかけることもなかった」という人も多いことでしょう。
最近は、映画に登場する猫がどんどん増えてきています。ハリウッド映画界では伝統的に犬のほうが人気が高かったのですが、このところ猫に対する評価が上がっているようです。
マシュー・ヴォーン監督の最新映画『ARGYLLE/アーガイル』に登場するスコティッシュフォールドの「アルフィー」や、スティーヴン・ザイリアン監督の『リプリー』のメインクーン「ルチオ」など、最近の映画ではヒーローを演じたり、存在感のある脇役を務めたりする才能豊かな猫が増えています。
ひと昔前の映画で、悪役のペット役やホラー映画で恐怖に跳びあがる「ちょい役」をしていたのとは大違いです。
スタントも使わずに名演技を披露
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『クワイエット・プレイス:DAY 1』では、2匹の白黒猫が「2匹1役」で名演技を披露し、不治の病にかかった女性「サミラ」の精神的なサポート猫「フロド」役を見事に演じています。サミラにとても忠実なこの猫は、大きな音に驚いて逃げ出すこともありますが、必ず彼女の元に戻ってきます。
この猫がじっと見つめるときの表情は、観客の涙腺を刺激するくらい感動的です。しかもスタント用の猫を使わずに、この2匹だけでアクション演技もこなしているのですから、見事なものですね。
映画の脚本家と監督を務めたマイケル・サルノスキさんは「すばらしい猫の訓練士と、才能あふれる猫の演技のおかげで、映画撮影はとてもうまくいきました」と話しています。
今後も「猫」の映画に高まる期待
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かわいい猫を主役に起用すれば、映画の興行成績が上がることが期待できます。しかし、猫はあまり人に慣れずに意地悪そうな態度を示すうえに、わざとその場で求められていることと逆のことをする傾向もあります。この特性が映画撮影を難しくするのです。
2019年には『ゲーム・オブ・スローンズ』の統括責任者だったデイヴィッド・ベニオフさんとダニエル・ブレット・ワイスさんは、ある茶トラ猫があまりにわがままだったために「撮影現場からたたき出してしまった」といいます。ワイスさんは「よく訓練された賢い犬は頼んだことをほぼやってくれますが、猫には自分なりの考えがあるようですね」と話しています。
しかしありがたいことに、CGI(コンピュータ・グラフィックによる映像) の進歩により、猫の映画出演は容易になりました。
それでもフロド役の猫たちのように、みずからの演技だけで観客の心をつかむ力のある役者もいるのですから、猫の力はあなどれません。さまざまな映画で活躍する才能豊かで魅力的な役者猫たちに、今後の期待が高まりますね。
出典:Ready furr their close-up: How cats became Hollywood's hottest stars