町田市 26年度からプラ全域収集 計画見直し 市外施設活用
町田市は2026年度から、市内全域で容器包装プラスチックの収集を開始する。これまでJR横浜線より南側の地域で実施されてきたが、市はこれにより環境負荷の軽減と資源循環の促進を図っていきたい考えだ。
容器包装プラスチックとは、中身を取り出したり使い切った後に不要となるプラスチック製の容器や包装をさす。市は当初、25年に新たなごみ処理施設を建設し、市内全域のプラスチック収集実施を検討していたが、計画の延長により新施設の稼働も28年に。市はこのため、「施設の完成を待たずに、可能な限り早く収集を拡大できないか」と検討を進め、市外のリサイクル施設を活用する形で、26年度からの全域収集を決定した。
これにより、燃えるごみなどとして取り扱っていたプラごみをリサイクルし資源として活用する量が大幅に増加することになるという。「資源として活用されているプラごみは現状多いとは言えない。この施策を機に、ごみの削減とリサイクル率を向上させていきたい」と市の担当者。市ではプラごみの年間回収量を4千トンに増やすことを目標としており、これにより年間約1万1千トンのCO2排出削減を目指している。
市内全域での収集がスタートするのに伴い、市は、今年9月から自治会や町内会を通じた説明会を開いていく。広報誌やSNSを活用した段階的な周知活動も強化する予定だ。
また、間違った分別による異物混入を避けるため、市内大学と連携し、若い世代にも分かりやすい情報発信を実施する予定で、ユーチューブのショート動画などを活用した啓発コンテンツを発信していくという。
市担当者は「これまで回収してこなかった地域の皆さんにも知っていただけるよう取り組んでいきたい」と話している。